■業績の動向
2. ホームライフ部門
伊藤忠エネクス (T:8133)のホームライフ部門の2017年3月期業績は、売上高90,768百万円(前期比4.6%減)、売上収益(セグメント間取引を含むベース。
以下同じ)86,828百万円(同5.2%減)、営業利益4,831百万円(同43.4%増)、当期純利益2,823百万円(同258.4%増)と減収増益で着地した。
直売件数の増加が前期比約1%(3,000軒。
総数は約35万軒)の増加にとどまった結果、LPガスの販売量は前期比0.6%減の597千キロトンとなった。
しかしながらLPガス輸入価格が期末にかけて上昇した結果、LPガス在庫(いわゆる軒下在庫)に対する在庫影響額が前期比約15億円の改善となり、営業利益を大きく押し上げた。
営業利益の前期比増益額はこの在庫影響額の改善によりほぼ説明される形だ。
また、当期純利益段階では前述のように持分法適用会社の収益がLPガス輸入価格の上昇で改善したため、ホームライフ部門の当期純利益が前期比約20億円改善し、全社ベースの当期純利益の拡大にも大きく貢献した。
2017年3月期の各種の取り組みのうち、小口需要家(一般家庭、小規模店舗など)向けのLPガスと電気のセット販売では期末までに32,000軒から電力販売契約を獲得し、目標の30,000軒を上回った。
この契約数に応じて同セグメントには電力・ユーティリティ部門から一定の収入が入る仕組みとなっているが、これを独立の事業として見た場合にはまだ採算ラインには乗っていないもようだ。
もう1つの取り組みとしてガス事業の海外展開がある。
2016年5月にフィリピンにおいて現地のLPガス販売事業(Isla Petroleum & Gas Corporation)に出資・参画し、同地でのガス事業に参入した。
2017年1月から現地の実務経験者を増員し、日系企業向けの販売を強化している最中だ。
また、2016年9月にはインドネシア・カラワン工業団地に現地法人の本社及び工業用ガスの充てん施設を完成させた。
こちらも日系企業向けに取扱商材を拡充して業容拡大を図っていく方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
2. ホームライフ部門
伊藤忠エネクス (T:8133)のホームライフ部門の2017年3月期業績は、売上高90,768百万円(前期比4.6%減)、売上収益(セグメント間取引を含むベース。
以下同じ)86,828百万円(同5.2%減)、営業利益4,831百万円(同43.4%増)、当期純利益2,823百万円(同258.4%増)と減収増益で着地した。
直売件数の増加が前期比約1%(3,000軒。
総数は約35万軒)の増加にとどまった結果、LPガスの販売量は前期比0.6%減の597千キロトンとなった。
しかしながらLPガス輸入価格が期末にかけて上昇した結果、LPガス在庫(いわゆる軒下在庫)に対する在庫影響額が前期比約15億円の改善となり、営業利益を大きく押し上げた。
営業利益の前期比増益額はこの在庫影響額の改善によりほぼ説明される形だ。
また、当期純利益段階では前述のように持分法適用会社の収益がLPガス輸入価格の上昇で改善したため、ホームライフ部門の当期純利益が前期比約20億円改善し、全社ベースの当期純利益の拡大にも大きく貢献した。
2017年3月期の各種の取り組みのうち、小口需要家(一般家庭、小規模店舗など)向けのLPガスと電気のセット販売では期末までに32,000軒から電力販売契約を獲得し、目標の30,000軒を上回った。
この契約数に応じて同セグメントには電力・ユーティリティ部門から一定の収入が入る仕組みとなっているが、これを独立の事業として見た場合にはまだ採算ラインには乗っていないもようだ。
もう1つの取り組みとしてガス事業の海外展開がある。
2016年5月にフィリピンにおいて現地のLPガス販売事業(Isla Petroleum & Gas Corporation)に出資・参画し、同地でのガス事業に参入した。
2017年1月から現地の実務経験者を増員し、日系企業向けの販売を強化している最中だ。
また、2016年9月にはインドネシア・カラワン工業団地に現地法人の本社及び工業用ガスの充てん施設を完成させた。
こちらも日系企業向けに取扱商材を拡充して業容拡大を図っていく方針だ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)