プレミアムデータを入手しましょうサイバーマンデーで 最大55%引き InvestingPro特別セールを請求する

国内株式市場見通し:ジャクソンホール会合を受けた金利上昇期待が下支えか

発行済 2017-08-19 15:42
更新済 2017-08-19 16:00
国内株式市場見通し:ジャクソンホール会合を受けた金利上昇期待が下支えか
先週の日経平均は下落。
北朝鮮を巡る地政学リスクについては、北朝鮮の金正恩が米領グアム周辺への中距離弾道ミサイルの発射を見合わせたことで警戒感が和らぐなか、Xデーとされていた15日には日経平均は200円を超える反発をみせた。
しかし、夏季休暇シーズンで参加者が限られるなか、前週の大幅下落に対する自律反発の域は脱せず、次第に戻り待ちの売りに押されており、こう着感の強い相場展開となった。
そんな中、米バージニア州で発生した白人至上主義者らと反対派による衝突を巡るトランプ大統領の発言によって、2つの大統領助言組織が解散に追い込まれた。
市場では重要政策の実現が難航するとの警戒感が広がったほか、さらに週末にはスペイン・バルセロナで発生したテロ事件を受けて、投資家心理が悪化。
週末の日経平均は200円を超える下落となり、終値ベースでは5月2日以来の19500円を下回っている。


今週はお盆休み明けから国内機関投資家の動きが出てくるとみられるが、海外投資家については9月4日のレイバーデー明けまでは休暇を取る動きが意識されやすく、引き続き商いの膨らみづらい需給状況になりそうだ。
また、北朝鮮を巡る地政学リスクについては、米国防総省は米軍と韓国軍が定例の合同軍事演習を21日から実施するため準備を進めていることを明らかにしている。
北朝鮮の反発が警戒されるなか、外部環境の動向を睨みながらの相場展開になろう。


また、今週はカンザスシティー連銀が8月24日から26日に開く経済シンポジウム(ジャクソンホール会合)が注目される。
今年はECBのドラギ総裁が3年ぶりに参加する見込みである。
この講演でECBがユーロ圏経済に対する自信を深めていることや、同経済の金融緩和策への依存度低下を示唆するとみられている。
ジャクソンホール会合での講演を利用して、投資家に9月の政策転換の準備をさせることができるとの見方が市場のコンセンサスである。


米イエレン議長については25日に講演を予定している。
利上げ時期には踏み込まないのがメーンシナリオであろうが、ジャクソンホール会合への思惑が長期金利の上昇につながり、これが為替相場には円安へ反応する格好となり、株式市場への下支えとなる展開が期待されやすい。
もっとも、ドラギ総裁がジャクソンホールで金融政策に関する新たなメッセージを発することはない見通しとも伝えられるなか、イベントを見極めたいとの思惑から、結局のところは方向感の掴みづらい相場展開を意識しておいた方が良さそうだ。


物色の流れとしては国内機関投資家の動きが出てくることから、インデックスに絡んだ主力大型株の商いがやや膨れる可能性がある。
一方で、米トランプ政権の運営リスクのほか、北朝鮮を巡る地政学リスクへの警戒、さらに欧州でのテロ事件等によるリスク回避姿勢がくすぶるようだと、次第に新興市場の中小型株への資金シフトに向かわせよう。
先週末こそ中小型株の多くが利益確定売りに押される格好となったが、資金回転が速い分、需給整理の進捗も早いため、仕切り直しの資金が向かいやすいだろう。
外部環境の不透明要因から、リスク回避的にITやゲーム、ビットコインといったリスクを受け難いテーマ株等への関心も高まりやすいとみておきたい。


その他、経済スケジュールでは、21日に7月の百貨店売上高、7月コンビニエンス売上高の発表が予定されているほか、豪州ではOPECとOPEC非加盟の主要産油国の合同専門委員会(JTC)会合が行われる。
22日に8月の独ZEW景況感指数、23日に7月の米新築住宅販売件数、8月のユーロ圏総合PMI速報値、24日に7月の米中古住宅販売件数、25日に7月の消費者物価指数(CPI)、8月の独Ifo景況感指数、7月の米耐久財受注が発表される。



最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます