■成長戦略
FJネクスト (T:8935)の成長戦略は、首都圏(特に都心部)の資産運用型マンションに特化することで、経営の効率性や優位性をさらに高めるとともに、市場全体の拡大を自社の成長に結び付けるニッチトップの戦略とみられる。
裏を返せば、市場の動向に左右されるところに成長のボトルネック(制約)があるという見方もできる。
したがって、業界をリードする同社自らが、資産運用型マンションの健全な発展をいかに促していくのかがポイントとなるだろう。
同社は、他社との提携等を含めて、関心のある見込客(潜在購入者)をデータベース化し、定期的にメール等で情報提供を行うCRM(ガーラ・ナビ)※などを通じて、資産運用型マンションに対する認知や理解促進を図ることで、長期的な視点から市場の裾野を拡大する取り組みに注力している。
2016年4月からは、自社セミナールームを新設し、講義形式や個別相談会等により、初心者から所有者を対象に各ニーズに対応したテーマのセミナーを毎月開催している。
また、金融機関とタイアップしたセミナーを開催するなど、その活動の成果が注目される。
さらに、台湾人投資家からのニーズを迅速かつ的確に把握するという位置付けで、台湾に現地法人を設立(2014年10月)するなど、新たなニーズへも対応を進めている。
※資産運用型マンションの情報発信サイトであり、会員数は10万人を突破している。
また、資産運用型マンションに注力しつつも、更なる業容の拡大や収益機会の獲得を目指して、ファミリーマンション事業についても着々と実績を積み上げていく方針である。
弊社では、土地仕入価格や建築費の上昇等による影響は気になるものの、首都圏の資産運用型マンションに対する居住者及び購入者からの需要は根強く、今後も十分に伸びる余地があることや、同社の比較的手堅いビジネスモデル(保守的な仕入方針や財務力、良質な賃貸住宅へのこだわり等)、ストックビジネス(他社物件を含めた賃貸管理業務や資産管理業等)への展開などから判断して、持続的な成長の可能性は高いとみている。
最近では、大手デベロッパーが資産運用型マンションへ参入する動きが見られ、土地仕入を含めた競合激化を懸念する声もあるが、別の見方をすれば、それだけ魅力的な市場として認知されてきたことの証左とも言える。
大手参入により業界の認知度や活性化が進めば、ニッチトップとして培ってきたノウハウや情報力などで優位に立つ同社にとっては、業界全体の発展を自らの成長に結び付けるチャンスとなる可能性が高いと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)
FJネクスト (T:8935)の成長戦略は、首都圏(特に都心部)の資産運用型マンションに特化することで、経営の効率性や優位性をさらに高めるとともに、市場全体の拡大を自社の成長に結び付けるニッチトップの戦略とみられる。
裏を返せば、市場の動向に左右されるところに成長のボトルネック(制約)があるという見方もできる。
したがって、業界をリードする同社自らが、資産運用型マンションの健全な発展をいかに促していくのかがポイントとなるだろう。
同社は、他社との提携等を含めて、関心のある見込客(潜在購入者)をデータベース化し、定期的にメール等で情報提供を行うCRM(ガーラ・ナビ)※などを通じて、資産運用型マンションに対する認知や理解促進を図ることで、長期的な視点から市場の裾野を拡大する取り組みに注力している。
2016年4月からは、自社セミナールームを新設し、講義形式や個別相談会等により、初心者から所有者を対象に各ニーズに対応したテーマのセミナーを毎月開催している。
また、金融機関とタイアップしたセミナーを開催するなど、その活動の成果が注目される。
さらに、台湾人投資家からのニーズを迅速かつ的確に把握するという位置付けで、台湾に現地法人を設立(2014年10月)するなど、新たなニーズへも対応を進めている。
※資産運用型マンションの情報発信サイトであり、会員数は10万人を突破している。
また、資産運用型マンションに注力しつつも、更なる業容の拡大や収益機会の獲得を目指して、ファミリーマンション事業についても着々と実績を積み上げていく方針である。
弊社では、土地仕入価格や建築費の上昇等による影響は気になるものの、首都圏の資産運用型マンションに対する居住者及び購入者からの需要は根強く、今後も十分に伸びる余地があることや、同社の比較的手堅いビジネスモデル(保守的な仕入方針や財務力、良質な賃貸住宅へのこだわり等)、ストックビジネス(他社物件を含めた賃貸管理業務や資産管理業等)への展開などから判断して、持続的な成長の可能性は高いとみている。
最近では、大手デベロッパーが資産運用型マンションへ参入する動きが見られ、土地仕入を含めた競合激化を懸念する声もあるが、別の見方をすれば、それだけ魅力的な市場として認知されてきたことの証左とも言える。
大手参入により業界の認知度や活性化が進めば、ニッチトップとして培ってきたノウハウや情報力などで優位に立つ同社にとっては、業界全体の発展を自らの成長に結び付けるチャンスとなる可能性が高いと考えられる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田 郁夫)