欧州時間17日のドルはほとんどの通貨に対して下落していた。中国の予想を上回る第1四半期GDP成長率を受けて、資源国通貨は上昇した。
日本時間午後5時00分時点で、ドルインデックスは0.1%安の96.578で3週間ぶりの安値となった。
中国国家統計局によると、第1四半期のGDP成長率が予想の6.3%増に対して6.4%増となった。3月の鉱工業生産と小売売上高は強い回復を見せており、政府の景気刺激策が功を奏していることが窺える。
これらの報道の後、人民元は対ドルで4週間ぶりの高値となっている。しかし最も上昇しているのは豪ドル/米ドルである。中国からのコモデティへの需要が増加するとの楽観的なシナリオを織り込み、豪ドル/米ドルは0.25%高で2月ぶりの高値となっている。
Nordea Markets社のアナリストであるAmy Yuan Zhuang氏は、中国が完全に好転したとの見方をするには時期尚早であると述べている。また、中国当局は全ての景気刺激策を適切に実施し続けるとの見解を語った。
「米中通商協議や天安門事件30周年などがある中で、再び景気が下向くことは中国政府が最も避けたいシナリオである」と同氏は述べた。
ユーロは16日の下落後上昇に転じ、反発している。英議会でブレグジットの進展は見られず、ポンドは下落し続けている。
一方、ドルは円とNZドルに対して上昇している。日本銀行の黒田東彦総裁はCNBCに対して、さらなる金融緩和政策を模索しいると述べた。また、ニュージーランドの消費者物価指数が予想を下回ったことは、次の金利調節は利下げであるという人々の予想をさらに強化する結果となった。