24日の日本株市場は、売り一巡後の底堅さを見極める相場展開になりそうだ。
23日の米国市場では、米国による中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)排除の動きなどを受けて、米中間の対立が続いていることが引き続き嫌気された。
NYダウは286ドル安、ナスダックは122Pt安と下げる中、シカゴ日経225先物清算値は大阪比240円安の20860円と大きく下げている。
円相場は1ドル109円60銭台と円高に振れて推移。
米中関係の悪化の影響が警戒されているほか、欧州連合(EU)の欧州議会選挙の投票が23日、英国で始まっており、EU離脱の是非をめぐる国民の意思が再び示される機会として結果を見極めたいところでもあろう。
シカゴ先物にサヤ寄せしてギャップ・ダウンからのスタートとなろうが、前日のナイトセッションで既に225先物は21000円を割り込んでいたほか、グローベックスのNYダウ先物も弱含みに推移していたこともあり、波乱の展開にはならないだろう。
そのため、売り一巡後の底堅さを見極める流れになりそうである。
直近の安値である20750円処を割り込まないで踏ん張りをみせられれば、短期筋の買い戻しも入りやすいところ。
一方で、あっさり割り込んでしまうと、売り方優位の需給状況から下に振らされやすいところでもある。
テクニカル面では下へのバイアスが強まりやすい状況ではあるが、ロングポジションは積み上がっていないと考えられ、まずは直近安値水準での底堅さに期待したいところであろう。
また、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展をみせてくることは考えづらい状況といった見方は不変。
そのため、下落ほど投資家のセンチメントは悪化しないとも考えられ、冷静に押し目拾いのタイミングを待ちたい。
物色としては日経平均の21000円割れで内需系も手掛けづらくなるため、低位材料株などでの短期的な値幅取り狙いが中心になりそうである。