5日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:トレンドは悪化傾向、決算を手掛かりとした個別対応に■前場の注目材料:ホンダ、1Q営業利益15.7%減、コンセンサスの範囲内■日立、東電・中部電から一式受注、需給調整市場システム■トレンドは悪化傾向、決算を手掛かりとした個別対応に5日の日本株市場は、不安定な相場展開になりそうだ。
2日の米国市場ではNYダウが98ドル安となった。
トランプ大統領による新たな対中関税策の発表を受けて、世界経済への悪影響が懸念され終日軟調推移となった。
7月雇用統計では非農業部門雇用者数が予想に概ね一致し、平均時給の伸びが加速したが、相場への影響は限定的だった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比135円安の20875円と節目の21000円を下回っており、円相場は1ドル106円50銭台と円高に振れて推移している。
先週末の日経平均はマドを空けての下落となり、7月18日直近安値水準まで下げてきている。
薄商いの中をインデックスに絡んだ売買のインパクトが大きかったほか、中国関連などへは短期筋の売り仕掛け的な動きもあったと考えられる。
トランプ大統領はさらに、対中通商交渉が滞ったままなら、追加関税率を25%超に引き上げる可能性があるとも述べていることもあり、トランプ大統領のツイートで大きく振らされやすい状況は続きそうである。
さらにシカゴ先物にサヤ寄せしてくることで、節目の21000円を明確に割り込んでくる可能性が高い。
テクニカル面では一目均衡表の雲下限を日足、週足形状ともに割り込んでくるため、シグナルは悪化傾向になる。
先週末の大幅な下げに対する自律反発が意識され、21000円を挟んでの攻防となる可能性はあるものの、短期の売り方にとっては仕掛けやすいところである。
週足形状では20884-20972円処でマドが空いているため、まずはマド埋め後の底堅さを見極めたいところであろう。
また、主力企業の決算発表は概ね一巡したが、今週は1500社程度の決算発表が予定されている。
薄商いの中を個別企業の決算を材料視した、短期的な値幅取り狙いの資金が中心になりやすいと考えられる。
先週末に決算を発表したところでは、アバント (T:3836)、サクサ (T:6675)、アシックス (T:7936)、手間いらず (T:2477)、ゴールドウイン (T:8111)、東建物 (T:8804)、アズビル (T:6845)、ジョイ本田 (T:3191)などが注目される。
本日の決算では、ソフトバンク (T:9434)、太陽誘電 (T:6976)辺りが注目されそうだ。
今回の決算では、過度に警戒していたほど、決算内容は悪くなく、発表後に買い戻される銘柄も目立っているほか、外部環境に左右され難いクラウドなど、IT関連には好決算もみられている。
そのため、不安定な相場環境ながらも、中小型の好業績銘柄には個人主体の資金が向かいやすいと考えられる。
■ホンダ、1Q営業利益15.7%減、コンセンサスの範囲内ホンダ (T:7267)は第1四半期決算を発表。
営業利益は前年同期比15.7%減の2524億円だった。
コンセンサス(255億円程度)の範囲内。
二輪販売台数はインドが2割減となったほか、四輪もインド市場が苦戦するなど、5月のインド総選挙の影響で買い控えが発生。
ただし、会社側はインドは我々の想定以上にいい。
下期から回復できる」と強気。
■前場の注目材料・米原油先物は上昇(55.66、+1.71)・VIX指数は低下(17.61、-0.26)・米長期金利は低下・株安局面での自社株買い・米追加利下げ期待・欧州中央銀行(ECB)が追加緩和検討・日銀のETF購入・エアウォーター (T:4088)22年度めどに組織再編、持ち株会社移行・ミズノ (T:8022)本社に新研究開発拠点、22年完成予定・FTEC (T:6945)静脈認証装置の製造自動化、新潟にアームロボ・ソニー (T:6758)円筒形の透明スクリーンディスプレー、どこからでも映像視聴・日立 (T:6501)東電・中部電から一式受注、需給調整市場システム・SGホールディングス (T:9143)セイノーと業務連携検討☆前場のイベントスケジュール・10:45 中・7月財新サービス業PMI(予想:52.0、6月:52.0)
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