以下が、本日の米国市場における注目の3ポイントである。
1.コア消費者物価指数
本日の米国市場の注目は午後9時30分発表の米コア消費者物価指数に寄せられている。
先月発表された米コア消費者物価指数(6月)は、前月の0.1%を上回る0.3%の上昇となった。一方でコア消費者物価指数(7月)は0.2%の上昇となると予想されている。
前年比では米コア消費者物価指数は2.1%を保つと予想されている。
FRBは先月利下げを行った理由として、消費者物価指数の減速を挙げている。今後更なる減速が見込まれる場合は、追加利下げを行う声が高まることだろう。
UBSは、FRBが今年の9月と12月、また2020年3月に追加利下げを行い、金利を1%-1.25%にまで下げると予想している。
追加利下げへの期待の高まりや、減速する世界成長の影響を受け、米国債利回り曲線はフラット化し、米10年債と2年債のスプレッドは2007年以来の低水準となっている。
2.API原油在庫
米エネルギー情報局(EIA)が先週発表した米原油在庫は市場の予想を上回る増加となった。これを受け米石油強協会(API)の発表する原油在庫にも注目が集まっている。
APIによる週報はOPECの月報に先立って発表される。今回の週報はOPECによる世界原油需要及び供給の見通しを予想する一助となるだろう。
OPECによる月報は、世界経済の減速により原油需要が下がり、価格も下押し圧力を受けるという懸念が高まる中での発表となる。WTI原油先物は4月下旬に66.30ドルの高値を迎えて以来、約17%の下落となっている。
しかしサウジアラビアを筆頭にOPECが更なる原油減産を予定しているという報道を受け、原油価格は12日、0.8%高の54.93ドル付近で停滞した。
3.JD.com、ティルレイ決算報告
JD.com(NASDAQ:JD)は、13日市場寄り付き前に第2四半期(4-6月期)決算報告を発表する。同社株は年初来約29%の上昇となっている。
同社はEC市場で更なるシェアの拡大を図っており、このことにより同社の成長は堅調に推移すると見られている。
同社は以前、第2四半期(4-6月期)の売上高を1450億-1500億元、成長率(前年比)を19%-23%と予想している。
予想売上高は1465億6000万元、予想EPSは0.46元である。
一方で大麻企業のティルレイ (NASDAQ:TLRY)は、市場大引け後に第2四半期(4-6月期)決算報告を予定している。
多くの同業他社と同様に、同社はこれまで売上高を急増させてきたものの、カナダとポルトガルにおける生産及び製造事業の拡大により、損失が拡大してきている。
同社は2月にマニトバ・ハーベストを買収しており、このことにより同社の娯楽用大麻や大麻食品の売り上げが伸びることが予想されている。
同社株は今年40%の下落となっており、予想EPSは-0.26ドル、予想売上高は4035万ドルとなっている。