先週の新興市場では、日経平均とともにマザーズ指数も上昇した米経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を週末に控え、株式市場全体として様子見ムードが強かったただ各国の金融緩和や景気対策への期待が株式相場を後押しし、新興市場ではゲーム関連、バイオ関連株を中心に幕間つなぎ的な物色も見られたなお、週間の騰落率は、日経平均が+1.4%であったのに対して、マザーズ指数は+3.2%、日経ジャスダック平均は+0.3%だった個別では、マザーズ時価総額上位のメルカリが週間で3.5%高、そーせいグループ
が同4.1%安と堅調だった東証1部への市場変更を発表したラクスルは同18.5%高と大きく上昇売買代金上位では新規ゲームへの期待が高まったブシロードが賑わいを見せ、バイオ関連のアンジェスなども買われたまた、インパクトHDがインドでのコンビニ出店を受けて大きくリバウンドし、週間のマザーズ上昇率トップとなった一方、PKSHA Technologyやラクスは軟調で、今期業績予想が市場の期待に届かなかった総医研HDが下落率トップだったジャスダック主力ではハーモニック・ドライブ・システムズが同3.1%安と軟調だったが、ワークマンは同2.8%高、セリアは同8.7%高となった売買代金上位では女性向けゲームに関しリリースが相次いだアエリアが活況となり、子会社と野村総合研究所の資本業務提携に向けた基本契約締結を発表したジョルダンも大きく上昇また、アテクトが週間のジャスダック上昇率トップとなった反面、セプテーニ・HDは手仕舞い売りがかさみ値を崩し、新株予約権の発行による資金調達を発表したオンキヨーが下落率トップだった今週の新興市場は、再び不安定な相場展開となりそうだ中国が米国による追加関税への対抗措置を発表トランプ米大統領も改めて強硬姿勢を示し、米中対立への懸念から先週末の米NYダウは600ドルを超える大幅下落となった為替相場は1ドル=105円台前半まで円高方向に振れており、リスク回避ムードは新興市場にも波及するだろうテーマ株、材料株物色の動きは見られるが、株式相場全体の地合い睨みで資金の足は速そうだ先週取り上げたアエリアやブシロードといったゲーム関連株に加え、そーせいやアンジェスといったバイオ関連株は手掛かり材料に乏しい場面では物色の矛先が向かいやすいまた、ブシロードの人気を引き継いでツクルバなど他の直近IPO銘柄にも買いが入ってきているようだツクルバは9月に上場後初の決算発表があるなお、今週は8月29日にウチダエスコなどが決算発表を予定しているウチダエスコは前期業績を上方修正済みで、今期見通しが注目されるIPO関連では、8月26日から30日までピー・ビーシステムズのブックビルディング期間となるまた、29日にはアミファ、30日にはギフティの仮条件が決まるなお、先週はHPCシステムズ(9月26日、マザーズ)の新規上場が発表され、9月のIPO件数は現時点で6社となっている