[シドニー 28日 ロイター] - オーストラリア連邦統計局が公表した第2・四半期の建設支出(季節調整済み)は前期比3.8%減で、約3年ぶりの低水準だった。一部の住宅建設の低迷深刻化が他部門に波及し、経済全体を押し下げるリスクとなっている。
豪住宅市場の低迷は早急には改善しない見通し。
インフレ調整後の建設支出は488億豪ドル(329億6000万米ドル)で、2016年終盤以来の低水準。前年同期比では11.1%減だった。
前期比のマイナス幅はアナリスト予想の1%減を大幅に上回っており、国内総生産(GDP)も予想をおそらく大幅に下回る可能性を示唆している。GDP統計は9月4日に発表される予定。
ウェストパックのシニアエコノミスト、アンドリュー・ハンラン氏は「建設業は経済の約13%を占めており、GDPを0.4%ポイント押し下げる可能性がある。住宅市場の低迷はまだ続き、2020年にかけて圧迫材料となるだろう」と述べた。
アナリスト調査では、第2・四半期GDP伸び率は前期比0.6%、前年比は10年ぶり低水準の1.5%と予想されている。