中国の7-9月期GDPが国家統計局から発表され、市場予想の6.1%を下回る6.0%に減速したことが示された。
9月の鉱工業生産は市場予想の5.0%を上回る5.8%となった。
また、小売売上高は市場予想通りの7.8%、固定資産投資も市場予想通りの5.4%だった。
スタンダードチャータード銀行のシニアエコノミストであるLi Wei氏はブルームバーグで、「工業の低迷と緩やかな消費者需要によって、2018年後半から成長の勢いは弱まっています。今や単なる貿易問題とはいえない長期にわたる米中両国の争いは、市場のセンチメントに大きな打撃を与えています。経済成長が今や政府の目標を下回ろうとしているので、さらなる景気対策の出動が予想されます」と述べた。
他のアナリストは中国経済はさらに減速する可能性があると述べた。
キャピタルエコノミクスのシニア中国エコノミストであるJulian Evans-Pritchard氏は「9月は強い結果となりましたが、今後数ヶ月で経済への下押し圧力が強まるでしょう」と述べた。
「世界的な需要の冷え込みは引き続き輸出に重くのしかかっており、財政上の制約により、インフラ投資は近いうちに減少し、直近の不動産建設の勢いは弱くなると考えています」とCNBCは報じた。
上海総合指数は午後3時35分時点で1.29%安、香港ハンセン指数は0.42%安となっている。中国経済と相関性の高い韓国総合株価指数は0.83%安だった。日経平均株価は小幅に上昇し2万2492円で取引を終えている。
米10年債利回りは1.755%、ドル/円は108.59円で推移している。ドル/オフショア人民元は0.03%高、ドル/ウォンは0.25%高で推移している。
ブレグジット協定案の合意によって、一時は株高となったが、19日の英下院の緊急審議で承認されるかは不透明ということもあり、本日の欧米時間の株価は上値が重くなる可能性がある。ダウ平均先物は0.16%安で推移しているのに加え、欧州の株価指数先物も軒並み下落しており、欧州株式市場も低調なスタートとなりそうだ。