[ニューヨーク 9日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対してほぼ横ばい。米中通商協議の新たな展開を見極めたいとの思惑から様子見ムードが根強かった。英ポンドは上昇した。
中国税関総署が発表した11月の貿易統計は、市場の予想に反して輸出が4カ月連続で減少し、米中貿易摩擦による製造業への影響が根強いことが浮き彫りになった。統計を受けリスク選好が後退した。
主要6通貨に対するドル指数 (DXY)は0.04%安。ドル/スイスフランは0.21%安。
中国製品に対する米国の追加関税発動期限が15日に迫る中、警戒感から人民元に売りが出た。オフショア人民元 は対ドルで0.17%安。豪ドルやニュージーランドドルもそれぞれ0.1%、0.14%値下がりした。
中国商務省の任鴻斌次官補は9日の記者会見で、できるだけ早期に中国と米国の双方が納得する通商合意を得られることを期待すると述べた。
ポンド/ドル は一時1.3180ドルと7カ月ぶり高値を付けた。調査会社サーベーションがITV番組「グッド・モーニング・ブリテン」の委託で実施した世論調査によると、総選挙を12日に控え、ジョンソン首相率いる保守党の労働党に対する支持率のリードは、前週の9%ポイントから14%ポイントに拡大した。
スコシアバンク(トロント)の主任FXストラテジスト、ショーン・オズボーン氏は、米連邦公開市場委員会(FOMC)や欧州中央銀行(ECB)理事会など今週は中銀の政策決定会合が目白押しだが、市場では英総選挙や対中関税の行方が一段と注目されるだろうと指摘した。
ドル/円 NY終値 108.55/108.57
始値 108.45
高値 108.67
安値 108.45
ユーロ/ドル NY終値 1.1062/1.1066
始値 1.1072
高値 1.1078
安値 1.1056