[29日 ロイター] - 米ファストフード大手マクドナルド (N:MCD)が20日発表した2019年第4・四半期決算は既存店売上高が市場予想を上回った。集客促進に向け、2020年は技術や研究開発向けの投資を拡大する方針を示した。
決算を受け、マクドナルドの株価は一時約2.7%上昇した。
第4・四半期および19年通年の世界既存店売上高はともに5.9%増となった。リフィ二ティブのまとめたアナリスト予想は5.23%増。また、昨年11月に就任したクリス・ケンプチンスキー最高経営責任者(CEO)によると、通年では過去約10年で最も高い伸びとなった。
第4・四半期の米既存店売上高は5.1%増で、アナリスト予想の4.67%増を上回った。
しかし、来客数は米国で1.9%減。減少率は18年の2.2%減から鈍化した。世界全体では1%の伸びにとどまった。
中国・湖北省武漢市が震源とされる新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、マクドナルドは同省で展開する数百店舗の営業をすべて停止。同省以外の中国にある約3000店舗は営業を続けている。
しかし、全体の売上高に占める中国の比率は約4─5%、営業利益も3%程度で、業績にどの程度影響するかは不明だ。
マクドナルドは集客に向けてセルフ注文端末(キオスク)などのデジタル注文サービスの拡充などに取り組んできている。
今年はハイテクや研究開発向けの投資を拡大するとし、設備投資は前年とほぼ同水準の約24億ドルと予想。投資額の約半分は米国内に充てるという。
また、米国外を中心に年内に約1400店の新規出店を計画する。
販売・一般管理経費は今年5─7%増加すると予想した。19年の経費は1.3%増だった。
第4・四半期の一時的項目を除く1株利益は1.97ドル、売上高は3.6%増の53億5000万ドル。
市場予想は1株利益が1.96ドル、売上高が53億1000万ドルだった。
*内容を追加しました。