(ブルームバーグ): 2月第4週(25-28日)の債券市場では長期金利の低下が予想されている。新型肺炎の感染拡大による影響を懸念したリスク回避の買い圧力が掛かりやすいことに加え、日本銀行による2回の国債買い入れオペが需給面の支えになるとみられている。
市場参加者の見方
◎SMBC日興証券の竹山聡一金利ストラテジスト
- 需給面と外部環境で金利は低下方向。国債入札は流動性供給と2年債だけだが、日銀オペは2回ある
- 20年0.2%割れがオペ減額のトリガーとの見方もあるが、超長期オペを月2回に減らした効果が上値の重さとして出てきている感じもある
- 世界的な金利低下基調の中でオペ減額の効果は薄い上、減額余地も狭まる
- 超長期の流動性供給入札はそこそこ堅調か。日銀が短期国債買い入れオペを積極化している中で2年債入札も買わざるを得ない
- 長期金利の予想レンジはマイナス0.085%~マイナス0.05%
- 新型肺炎による先行きの不透明感から投資家はリスク回避姿勢を強めており、安全資産需要で相場しっかり
- 低金利政策の長期化による副作用懸念から追加緩和期待は高まっていないが、低金利政策の長期化見通しは定着している
- ただ、日銀はフラット化を抑える姿勢を続けており、超長期債利回りが低下すればオペを減額する可能性が高く、投資家も上値追いには慎重
- 長期金利の予想レンジはマイナス0.08%~マイナス0.03%
過去の日銀国債買い入れオペ結果一覧
国債入札予定
主な材料
- 24日:ラガルドECB総裁、講演
- 25日:クラリダFRB副議長、講演
- 27日:日銀の雨宮副総裁と片岡審議委員、講演
- 27日:米10-12月期GDP(改定値)
- 28日:2月の東京都区部の消費者物価指数(CPI)
- 28日:日銀、当面の長期国債等の買い入れについて
- 29日:2月の中国製造業PMI
記事についてのエディターへの問い合わせ先:丸田不可志 fmaruta@bloomberg.net, 崎浜秀磨、堤紀子
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