26日の欧米外為市場では、ドル・円は戻りの鈍い値動きを予想したい。
米国株の下落や米長期金利の低下が一服すれば、ドルは値ごろ感から買戻しが入りやすい見通し。
ただ、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ観測で、戻りは限定的となりそうだ。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で、米国の専門機関が国内での被害に警戒感を強め、リスク資産を整理する動きが加速している。
25日も株安が続き、NYダウなど主要指数は連日の大幅安を記録した。
ただ、引き続き市場センチメントは悪化するものの、本日アジア市場で上海総合指数は一時プラス圏に浮上したほか、米10年債利回りは下げ渋り、ドルの買戻しが目立った。
ユーロや豪ドルなど主要通貨の対ドルの弱含みでクロス円は軟調地合いだが、ドル・円はドル買いの流れで110円50銭台に浮上する場面もあった。
この後の海外市場では、ウイルス被害を見極める展開となろう。
アジア市場同様に過度なリスク回避の動きが弱まれば、安全通貨のドルは売られる可能性がある。
ただ、NYダウが2日間で2000ドル程度も下げており、今晩の取引で大幅株安が一服すればドルにはそれを好感した買戻しが入りやすい。
とはいえ、米国の政策金利は引き下げ余地が大きいとの見方から、FRBは今年半ば以降に追加利下げに踏み切るとの思惑が広がりやすくドルの買戻しを抑制しよう。
ドル・円は前日の109円後半から持ち直すものの、回復ペースは緩慢になりそうだ。
【今日の欧米市場の予定】・24:00 米・1月新築住宅販売件数(予想:71.7万戸、12月:69.4万戸)・03:00 米財務省・5年債入札・06:45 NZ・1月貿易収支(予想:-5.49億NZドル、12月:+5.47億NZドル)