27日のドル・円は、東京市場では105円81銭から106円06銭まで反発。
欧米市場でドルは105円61銭まで下落した後、106円70銭まで反発し、106円58銭で取引終了。
本日28日のドル・円は、106円台で推移か。
米長期金利は上昇したが、米国の低金利政策は長期間継続する可能性が高いことから、ドル買い・円売りがさらに拡大する可能性は低いとみられる。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は27日、カンザスシティ連銀主催の国際経済シンポジウムで、FRBの新たな戦略を公表した。
従来の目標は物価安定と雇用の最大化を実現することだったが、新たな戦略では、「広範で包括的な雇用に重点を置くとともに、物価よりも雇用を重視し、最大雇用の確保に努める」と表明した。
2%を超えるインフレ期間を容認し、インフレ率が長期的に平均2%になることを目指す。
市場関係者の間からは、「FRBが物価よりも雇用を重視することは画期的であり、何らかの手段で追加緩和を実施する可能性が高い」との声が聞かれている。
一部の市場関係者は「金利引き下げの可能性は消えていないが、長期金利の上昇を抑制することは有力な選択肢のひとつになる」と指摘している。
なお、パウエルFRB議長は為替について特に言及しなかったが、市場関係者の一部は「FRBはある程度のドル安を容認するのではないか」と警戒している。