26日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:全般こう着の中で決算を手掛かりとした個別物色に
- ■村田製、2Q上方修正 税前利益1330億円←980億円
- ■前場の注目材料:三菱ケミHD、社長にギルソン氏、新風吹き込む
■全般こう着の中で決算を手掛かりとした個別物色に26日の日本株市場は、こう着感の強い相場展開になりそうだ。
23日の米国市場はNYダウが小幅に下落する一方で、ナスダックが上昇するなど、まちまちの展開。
10月製造業PMI速報値の改善を好感し寄り付き後上昇した。
しかし、経済対策を巡る交渉でムニューシン米財務長官が、前進はしたがペロシ議長の譲歩が得られず、「依然、著しい相違が残る」と述べ早期合意期待が後退したことが重石となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円高の23550円。
円相場は1ドル104円60銭台で推移している。
引き続き米国の追加経済対策を巡る報道に影響を受けやすいだろうが、米大統領選まであと1週間程度に迫るなか、よりメディア報道などに敏感に反応しやすいと考えられ、積極的な売買は手控えられやすいところである。
報道を受けて短期筋の仕掛け的な売買が出やすいと考えられるが、先高観から積極的にはロングポジションが積み上がっているとは言えないため、売り仕掛け的な動きがあったとしても、下値の堅さは意識されやすいだろう。
そのため、日経平均の23500円レベルでの底堅さは引き続き意識されよう。
また、今週は決算発表が本格化するため、決算内容を手掛かりとした物色に向かいやすい。
今週は700社超の決算発表が予定されており、決算を手掛かりとした日替わり的な物色となりそうだが、足元で決算を発表した企業においては、保守的な計画を上方修正してくる動きが目立っている。
自動車生産の回復のほか、いち早く経済活動が再開した中国の需要回復を背景に、電子部品企業の上方修正が目立ってきている。
そのため、決算を手掛かりに見直す流れがコンセンサスになりやすいだろう。
一方で中小型株についてはマザーズの時価総額の大きい主力銘柄において下落が目立っており、水準としてはこれまでの上昇に対する利益確定であろうが、急ピッチの調整によって需給状況が悪化傾向になる。
自律反発狙いの動きもみられているが、戻り待ちの売り圧力は強く、個人投資家のセンチメントを悪化させやすいだろう。
売り仕掛け的な動きも出てくると考えられるため、やや物色対象からは次第に離れていきそうである。
■村田製、2Q上方修正 税前利益1330億円←980億円村田製 (T:6981)は第2四半期業績の修正を発表。
売上高は970億円から1310億円、税前利益は980億円から1330億円に上方修正している。
新型コロナウイルス感染症による影響からの部品需要の回復が当初想定より早まった。
顧客による旺盛な部品取り込みを背景としたスマートフォン向けの需要の増加、リモートワークやオンライン教育を背景としたPC関連需要の拡大、各国政府の景気刺激策による自動車向け需要の増加を見込んでいる。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(23516.59、+42.32)・ナスダック総合指数は上昇(11548.28、+42.28)・シカゴ日経225先物は上昇(23550、大阪比+60)・VIX指数は低下(27.55、-0.56)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・三菱ケミHD (T:4188)社長にギルソン氏、新風吹き込む・日立 (T:6501)日立建機株を売却へ、JICなど取得に興味・東和銀行 (T:8558)SBIHDと資本提携で合意、共同ファンド設立・日産自 (T:7201)米向けSUV改良、車台を刷新、運転性能向上・住友理工 (T:5191)印に車用ホースの新工場、7億7000万円投資・NEC (T:6701)NECなど、ビデオ会議の感情分析、利用者の反応見える化・日立 (T:6501)中央研にローカル5G整備、社会インフラのDX検証・凸版印刷 (T:7911)故宮文化財デジタル化、25年まで契約継続・住友化学 (T:4005)5G関連素材の事業化を加速☆前場のイベントスケジュール・特になし
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