11日の日経平均は7営業日続伸。
444.01円高の25349.60円(出来高概算16億8320万株)で取引を終えた。
米国市場では新型コロナワクチンや治療薬開発期待を受けた景気見通しの改善期待から連日でハイテク株から景気循環株に買い換える動きがみられ、NYダウが大幅に上昇する一方でナスダックが下落。
グロースからバリューシフトが意識されるなか、25000円を回復して始まった日経平均は寄り付きの25145.66円を安値にその後は上げ幅を広げた。
バリューシフトが続くものの、グロース株を売り込む流れにもならず、日経平均は後場寄り付き直後には25401.30円まで上げ幅を広げる場面がみられた。
その後は25300円を挟んだ狭いレンジ取引が続いたが、終値で25000円を回復して取引を終えている。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1600を超えており、全体の7割を占めている。
セクターでは不動産、鉱業、保険、海運、銀行、ガラス土石、輸送用機器、非鉄金属が堅調。
半面、その他製品、空運、情報通信が小幅に下落している。
指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ (T:9983)、ダイキン (T:6367)、ファナック (T:6954)、テルモ (T:4543)、第一三共 (T:4568)が堅調。
一方で、ソフトバンクG (T:9984)、ネクソン (T:3659)、リクルートHD (T:6098)が冴えない。
日経平均は25000円を回復して始まり、グロースからバリューシフトが意識されるなかではあったが、前日の高値を突破してくるなど強い基調は継続。
また、グロース売りの影響が目立っていたマザーズ指数についても朝方は売りが先行したものの、1200ポイント割れ水準での底堅さが意識され反発となった。
前日の大幅な下げに対する自律反発の域ではあろうが、直近安値を割り込まずにリバウンドをみせたことにより、センチメントの一段の悪化は回避した格好である。
日経平均も終日25000円を上回っての推移であり、足元での急ピッチの上昇、その後のグロースからバリューシフトによるやや波乱含みの展開のなかにおいて、底堅さは意識されている状況である。
また、バリューシフトがみられているものの、グロース株を売り込む流れにはならず、反対に押し目を拾う動きも散見されているため、押し目待ち狙いの動きは強そうである。
ショートカバーも一巡感が意識されるほか週末にオプションSQを控えていることもあり、オプション権利行使価格の25250円、25375円、25500円辺りでの落ち着いた動きが期待されよう。