4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:中小型株を中心としたテーマ株物色などでの短期的な値幅取り狙い
- ■ノーリツ、20/12上方修正 営業利益42.0億円←28.0億円
- ■前場の注目材料:りそなHD、中堅・中小向け事業承継支援ファンド設立
■中小型株を中心としたテーマ株物色などでの短期的な値幅取り狙い4日の日本株市場は、引き続きこう着感の強い相場展開になりそうである。
3日の米国市場ではNYダウが85ドル高だった。
週次新規失業保険申請件数が前回から予想以上に減少したことを好感した。
また、追加経済対策を巡り民主党のペロシ下院議長が共和党のマコーネル院内総務に協議再開を呼びかけ、合意期待が高まったことが材料視された。
民主党のペロシ下院議長と共和党のマコーネル上院院内総務が追加経済対策を巡り交渉を再開したとの報道を好感した買いも強まっている。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比140円安の26710円。
円相場は1ドル103円80銭台と円高に振れて推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から利食い先行で始まりそうである。
米国では追加経済対策の合意期待が高まっているが、為替市場では円高に振れて推移していることもあり、相場の重石になりやすい。
また、新規失業保険申請件数の減少についてはコロナ禍において労働市場が回復をみせているといった見方になりそうだが、週末に雇用統計の発表を控えていることが手掛けづらくさせそうである。
また、ワクチン承認への期待が高まるなか、ファイザーが年内の供給目標を引き下げたと伝わっており、これも手掛けづらくさせる要因であろう。
物色の流れはインデックスに絡んだ売買に振らされやすい需給状況であるが、先物市場では来週のメジャーSQに向けたロールオーバーが中心になりつつあり、大きくポジションを取りに行く動きはなく、短期的な売買に限られそうである。
そのため、大きなトレンドは出難いと考えられ、中小型株を中心としたテーマ株物色などでの短期的な値幅取り狙いの売買に向かいやすいだろう。
また、米国では景気敏感株への物色がみられており、東京市場においても昨日は景気敏感株への物色がみられていた。
ただし、グロースからバリュー株といった明確なシフトというよりは日々のリバランスにとどまっており、大きな変化は限られよう。
基本的にはメジャーSQを控えていることから、このタイミングでポジションを大きく変えてくる可能性は考えづらく、シフトするとしてもSQ通過後、若しくは米国でのワクチン供給後の米国市場の反応、さらにテスラのS&P500への組み入れ後の需給状況を見てからでも遅くないだろう。
昨日はマザーズ指数が弱かったが、それでも25日線が支持線として意識されており、年末に向けたIPOラッシュで回転が効きやすくなることから、中小型株での個人主体の売買は活発化してこよう。
■ノーリツ、20/12上方修正 営業利益42.0億円←28.0億円ノーリツ (T:5943)は2020年12月期業績予想の修正を発表。
売上高は従来の1900億円から1830億円に下方修正。
一方で各利益は上方修正となり、営業利益は28億円から42億円に修正している。
不採算分野である住設システム分野からの撤退と、ノーリツ単体における希望退職を実施し、固定費・変動費の削減に取り組み、損益分岐点売上高の引き下げに努めた。
営業利益はコンセンサス(35億円程度)を上回る。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(26809.37、+8.39)・NYダウは上昇(29969.52、+85.73)・ナスダック総合指数は上昇(12377.18、+27.82)・原油先物は上昇(45.64、+0.36)・米長期金利は低下・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・りそなHD (T:8308)中堅・中小向け事業承継支援ファンド設立・双日 (T:2768)航空機部品再利用、蘭社の株式取得・ダイセル (T:4202)米拠点集約、インフレーター、収益力改善・アイシン精機 (T:7259)30年度エネ事業売上高1200億円、エネファーム拡販・三相電機 (T:6518)子会社の岩谷電機を吸収、来年4月、経営資源を一体化・eBASE (T:3835)食品ラベル表示チェックを自動化、回収事故防止・日本製鉄 (T:5401)NECと製鉄所監視の基盤構築、AI使い異常検知・三菱ケミHD (T:4188)政投銀から300億円借り入れ☆前場のイベントスケジュール・09:30 豪・10月小売売上高(9月:前月比-1.1%)
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