7日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
- ■株式見通し:経済対策などで恩恵を受けやすいとみられる材料株に個人主体の資金が向かいやすい
- ■凸版印、21/3上方修正 純利益500億円←220億円、12年ぶりとなる自社株買い発表
- ■前場の注目材料:川崎重、物流に産ロボ活用、コンテナ荷役自動化
■経済対策などで恩恵を受けやすいとみられる材料株に個人主体の資金が向かいやすい7日の日本株市場は堅調な相場展開が見込まれる。
4日の米国市場ではNYダウが248ドル高だった。
11月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想の半分の伸びにとどまる低調な結果となったものの、追加経済対策の速やかな成立への議会の取り組みに拍車をかけると期待が高まり、追加財政・金融措置への期待が根強く終日堅調推移の展開となった。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比80円高の26860円。
円相場は1ドル104円10銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする形から買い先行の展開になりそうだ。
米国市場は経済対策の年内成立とワクチン承認への期待から強い値動きをみせており、主要な株価指数は最高値を更新している。
これにより欧州市場なども強い動きをみせていることもあり、国内においても先高観が高まりそうである。
また、国内では今週にも経済対策が閣議決定される。
菅首相は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う厳しい状況を乗り越えて「経済回復の足掛かりにしたい」と述べており、国内においても経済対策への期待が高まるだろう。
一方で今週末にはメジャーSQを控えていることから、ロールオーバーの売買が中心になりやすく、先高期待が高まっているとはいえ積極的にポジションを積み上げてくる流れにはなりにくいところである。
ロールオーバーが一巡するとみられる週半ばまでは積極的には手掛けづらいところであろう。
また、日経平均は高値圏でのもち合いが継続しており、27000円接近では買い方においても、いったん利益を確定しておきたいところでもあるだろう。
物色はインデックスに絡んだ売買が中心になるとはいえ、ロールオーバーの売買が中心になることからTOPIX型による幅広い銘柄に資金が向かいやすいところ。
中小型株については来週以降からIPOラッシュとなるため、経済対策などで恩恵を受けやすいとみられるテーマ性のある材料株に個人主体の資金が向かいやすいところである。
また、ファイザーのワクチンが米国で承認される可能性が高いことから輸送にかかわる物流関連などへも関心が向かいやすいと考えられる。
■凸版印、21/3上方修正 純利益500億円←220億円、12年ぶりとなる自社株買い発表凸版印 (T:7911)は2021年3月期の純利益を従来の220億円から500億円に上方修正した。
リクルートHD (T:6098)株式の一部売却により特別利益が941億円発生した。
上振れ額は280億円にとどまるが、新たに構造改革にかかる費用を見込んでいる。
その他、200億円を上限に12年ぶりとなる自社株買いの実施を発表。
発行済み株式総数(自己株式を除く)の4.6%に相当する1600万株を上限とする。
■前場の注目材料・NYダウは上昇(30218.26、+248.74)・ナスダック総合指数は上昇(12464.23、+87.05)・シカゴ日経225先物は上昇(26860、大阪比+80)・1ドル104円10-20銭・SOX指数は上昇(2793.03、+76.88)・VIX指数は低下(20.79、-0.49)・原油先物は上昇(46.26、+0.62)・日銀のETF購入・米経済対策への期待・コロナ向けワクチン開発の進展・川崎重 (T:7012)物流に産ロボ活用、コンテナ荷役自動化・東レ (T:3402)ラージトウ炭素繊維増産、風力発電翼向け・オリンパス (T:7733)米社買収、354億円、治療機器事業を拡大・コマツ (T:6301)リチウム電池駆動ショベル、欧に22年度投入・安川電 (T:6506)オープンイノベーション加速、共創施設を来春開設・富士フイルム (T:4901)光学・電子映像事業で連携加速、開発・営業など新棟に機能集約10・日本製鉄 (T:5401)粗鋼生産持ち直し、需要増、能力で9割に回復☆前場のイベントスケジュール・時間未定 中・11月輸出(前年比予想:+12.0%、10月:+11.4%)・時間未定 中・11月輸入(前年比予想:+7.3%、10月:+4.7%)
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