5日の日経平均は3営業日続落。
99.75円安の27158.63円(出来高概算9億8953万株)で取引を終えた。
波乱のスタートとなった米国市場の流れを受けて売りが先行したが、東エレク (T:8035)など値がさハイテク株の強い値動きが下支えとなるなか、日経平均前場半ばに27279.78円と上昇に転じる場面もみられた。
しかし、米ジョージア州の上院決選投票を控えた警戒感から上値を積極的に買い上がる流れになりづらいほか、後場に入ると東京都の新型コロナ感染者数が1200人を超えたことが伝わり、日経平均は27073.46円まで下落している。
ただし、節目の27000円を割り込まなかったことから下げ渋りをみせて取引を終えている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。
セクターでは証券、電気機器、金属製品、海運、非鉄金属、鉱業、鉄鋼が堅調。
半面、陸運、医薬品、輸送用機器、空運、精密機器、ガラス土石、小売が冴えない。
指数インパクトの大きいところでは、東エレクのほか、アドバンテスト (T:6857)、信越化 (T:4063)、富士フイルム (T:4901)、TDK (T:6762)、安川電 (T:6506)が堅調。
一方でファーストリテ (T:9983)、中外薬 (T:4519)、ダイキン (T:6367)、第一三共 (T:4568)、エムスリー (T:2413)が冴えない。
日経平均は5日線レベルでの狭いレンジ取引であり、全体としては米ジョージア州の上院決選投票を控えていることで結果待ちといったところであろう。
物色の流れについてもハイテク株の強い値動きが目立っていたが、指数インパクトの大きいところでの騰落を見る限りにおいては、物色対象のシフトというよりは前日のリバランスといったところである。
先物市場では東京都の感染者数が1200人を超えたと伝わると27100円を割り込み、その後は下げ渋る流れとはなったが戻りの鈍さが目立っており、値がさハイテク株の上昇に支えられた格好である。
また、中小型株においてはJASDAQ平均はリバウンド基調が継続しているが、マザーズ指数は75日線に上値を抑えられている。
マザーズ銘柄の売買代金上位30のうち、5%以上の上昇率をみせたのはENECHANGE (T:4169)やAIinside (T:4488)など5銘柄ほど。
反対に5%以上下落した銘柄はココペリ (T:4167)やBASE (T:4477)など9銘柄である。
物色に広がりがみられてこないと利益確定の流れが次第に優勢になりやすいだろう。