[ムンバイ 23日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行、RBI)のシャンカル副総裁は22日、中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)の段階的な導入を検討しており、根本的な技術や発行方法などさまざまな問題を調査中だと明らかにした。
シャンカル氏は「CBDCは今後、あらゆる中銀の武器となるだろう。発行には慎重な調整と実施への微妙なアプローチが必要だ」と述べた。
国際決済銀行(BIS)が今年行った調査によると、86%の中銀がCBDCの可能性を積極的に研究しており、60%が技術面の実験を、14%が試験的計画を展開している。
RBIは、長年にわたりCBDCの構想に取り組んできた。インドでは近年、ビットコインのような暗号資産(仮想通貨)の人気が高まっており、非公式の推計によると、1000億ルピー(13億4000万ドル)以上の暗号資産を保有する投資家が国内に約1500万人いるとされている。
シャンカル氏は「CBDCは決済システムに利益をもたらすだけでなく、変動しやすい民間の暗号資産から一般市民を守るためにも必要かもしれない」とし、新興国におけるCBDCの必要性を強調した。