21日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:こう着ながらも底堅い展開が見込まれる
■カカクコム、22/3下方修正 営業利益215億円←236億円
■前場の注目材料:大日印、京都工場を停止、田辺に包装材集約
■こう着ながらも底堅い展開が見込まれる
21日の日本株市場は、こう着ながらも底堅い展開が見込まれる。
20日の米国市場はNYダウが152ドル高だった。
企業の好決算を好感した買いが続き、NYダウは一時8月16日につけた最高値を更新。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインの最高値更新を受けて、投資家心理を強気に向かわせた。
一方で、米長期金利は5月以来の水準に上昇したことから、ハイテク株の重荷となっており、ナスダックは小幅に下落した。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比20円高の29300円。
円相場は1ドル114円30銭台で推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から前日比変わらず水準から始まることになりそうだ。
昨日の日経平均は一時29500円に接近する局面が見られたものの、結果的には跳ね返される格好から小幅な上昇にとどまっていた。
25日線が支持線として意識されるものの、上値追いは慎重にさせそうだ。
とはいえ、NYダウが一時最高値を更新するなか、ショートは振りづらい需給状況であるため、25日線水準では押し目買い意欲は強そうであり、短期的な売り仕掛けの局面ではリバウンド狙いのロングスタンスとなろう。
また、29500円接近で跳ね返されたものの、9月下旬のマドを空けて下落した下限レベルであり、いったんは戻り売りに押されやすい水準である。
改めて29500円を捉え、支持線に変えてくる動きを見せてくる局面においては、マド埋めを意識した3万円回復を想定したリバウンドが期待されてくるだろう。
もっとも、選挙戦のなか、自民党の単独過半数は厳しいとの見方も出始めてきており、政策期待はやや後退。
次第に結果待ちのセンチメントに傾きやすいほか、10月最終週から決算発表がピークを迎えるため。
決算が通過する11月3週までは積極的な売買は手控えられる可能性がありそうだ。
なお、東京都は、飲食店への営業や酒類提供時間の短縮要請について、都が感染対策の徹底を確認した「認証店」では25日以降、要請を解除する方向で調整に入ったと報じられている。
経済活動正常化への期待から、外食産業などへの物色を見直す動きが意識されやすい。
また、政策期待はやや後退する可能性があるものの、カーボンニュートラルといったグローバルのテーマ銘柄については、循環物色が続こう。
■カカクコム、22/3下方修正 営業利益215億円←236億円
カカクコム (T:2371)は2022年3月期業績予想の修正を発表。
売上高は590億円から558億円、営業利益を236億円から215億円に下方修正した。
コンセンサス(217億円程度)水準への下方修正であり、ネガティブ反応は限られよう。
感染再拡大に伴う緊急事態宣言の延長・再発令などにより、経済活動の制限が当初想定より長期化した影響。
■前場の注目材料
・日経平均は上昇(29255.55、+40.03)
・NYダウは上昇(35609.34、+152.03)
・シカゴ日経先物は上昇(29300、大阪比+20)
・VIX指数は低下(15.49、-0.21)
・米原油先物は上昇(83.42、+0.98)
・大型経済対策への期待
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い
・大日印 (T:7912)京都工場を停止、田辺に包装材集約
・日ペHD (T:4612)1532億円で仏社買収、欧シェア拡大へ基盤構築
・三菱商事 (T:8058)三菱商事など、インフォステラに出資
・パソナG (T:2168)AVITAと協業、アバター人材育成で雇用創出
・日本ガイシ (T:5333)海外拠点の使用電力を再生エネに切り替え、25年度めど
・京セラ (T:6971)半導体装置部品、鹿児島に新棟
・ニコン (T:7731)子会社モーフ3D、米LAに新拠点、製造プロセス共同開発
・富士通 (T:6702)オンプレミスクラウド強化、小規模モデル提供
・エーザイ (T:4523)レンビマとキイトルーダの併用療法、CHMPが承認勧告
・アース製薬 (T:4985)歯肉炎防ぐ洗口液を発売、植物エキス3種配合
・日本金属 (T:5491)非加熱で成形、高熱伝導実現、日本金属など新材料開発
・東レ (T:3402)感光性導電材を低抵抗化、新材料
・住友鉱 (T:5713)加・コテ金周辺プロ調査、資源量評価で好結果
・帝人 (T:3401)米で高耐熱プリプレグの生産増強、航空機向け2.5倍
・ダイセル (T:4202)ダイセルなど、来春にOPSシート事業終了
☆前場のイベントスケジュール
・特になし <ST>