[東京 6日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(130.13/16円)に比べてドル高/円安の130.68/70円で推移している。実需によるドル買いフローが流入したことや時間外取引の米長期金利が3%を超えて推移し、ドルは一時130.80円まで上昇。その後は高値警戒感から利益確定売りがでたほか、今晩発表される米雇用統計を控えて持ち高調整の動きに押され、上値が重くなった。
米連邦準備理事会(FRB)は3─4日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、50ベーシスポイント(bp)の利上げと、6月のバランスシートの縮小開始を決定。その後の会見でパウエル米FRB議長は0.75%ポイントの利上げに関しては積極的に検討しないと表明したこと受けて、米金利は低下し、ドルが売られ、株価は急伸した。
三井住友銀行のチーフストラテジスト、宇野大介氏は「(FRBは)いずれにしろインフレはいつか収まるとみており、政策によって景気の悪化や株価の急落を避けたいのだろう」と指摘。ただ、11月の米中間選挙を控える中、インフレが抑制されなければ、FRBは金融引き締めを積極化していくと予想する。
足元の米長期金利は再び3%を超えるなど上昇基調に転じた。市場では「米FRBがインフレ抑制に対して後手に回っているのではないかとの懸念や、インフレの高止まりによる景気への悪影響も意識されるなど先行き不安の表れ」(FXcoinの取締役、上田眞理人氏)とみる。
上田氏は、世界的に景気停滞や減速のサイクルに入ったとしても、相対的なファンダメンタルズの観点から米国が優位なのは変わらないとした上で、「直近の高値である131.25円を抜ければ、131-133円のレンジに切り上がり、135円を目指す展開になる」との見方を示した。
今晩公表される米雇用統計に関心が集まっている。市場では「米国の労働市場は足元、比較的堅調に推移していたので、今回の結果が悪化するとはみていないものの、予想以上に失業率が上昇しているなど景気腰折れの兆しがないか見極めたい」(国内銀行)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 130.68/70 1.0521/25 137.50/54
午前9時現在 130.31/33 1.0538/42 137.33/37
NY午後5時 130.13/16 1.0540/44 137.17/21