[29日 ロイター] - スイスが中国の人権問題に批判的な姿勢を強める中、両国の自由貿易協定(FTA)見直しに向けた取り組みが停滞していると複数のスイス紙が29日報じた。
スイスは2013年に中国とFTAを締結した。関税引き下げ対象のスイス製品を拡大し、持続可能性に関する内容を盛り込むため協定見直しを目指しているが、中国側は応じていないという。
スイス経済省経済事務局(SECO)はゾンタークスブリック紙に対し「掘り下げて検討すべき共通項目リストについて現時点で合意できていない」と述べた。
中国外務省の趙立堅報道官は30日、人権問題を巡る懸念から協議が停滞していることについて記者から問われると、「スイスが人為的な干渉を排除し、中国と同じ方向に進むよう協力することを望む」と述べた。
スイス議会法務委員会が最近可決した案では、中国の新疆ウイグル自治区における強制労働を「真の問題」と非難した。