[ワシントン 7日 ロイター] - 米検察当局は、米国土安全保障省に勤務した中国の工作員2人を起訴した。米国に居住する中国の反体制派にスパイや嫌がらせ行為を行う「国境を越えた弾圧」に関与したとされる。
米司法省によると、被告のうち1人はミネソタ州で国土安全保障省の本国送還担当職員として15年間勤めており、もう1人は同省で法執行官として勤め、今は退職してカリフォルニア州で私立探偵をしているという。
大陪審は6日、この2人を含む5人を中国の工作員だった期間に犯した罪で起訴した。
オルセン米司法次官補(国家安全保障担当)は「米国にいる人々が自由な言論と政治的見解を展開する権利を守る」と強調。起訴された工作員らについて、外国政府機関が米国に避難してきた反体制派の意見を抑えようとするのを助けたと批判した。
在米中国大使館にコメントを求めたところ、具体的事案は承知していないとしながらも「米国が根拠なく中国の評判を落とし、中傷する行為に断固反対する」と述べた。