[東京 3日 ロイター] - 日経平均 .N225 終値 18815.16 -11.72 寄り付き 18910.52 安値/高値 18730.57─18910.52
TOPIX .TOPX 終値 1526.83 +1.86 寄り付き 1531.68 安値/高値 1517.69─1531.91
東証出来高(万株) 231592 東証売買代金(億円) 24180.62
東京株式市場で日経平均は4日ぶりに小反落。前日の米国株高や円安の進行など良好な外 部環境から買いが先行したものの、次第に利益確定売りが広がった。取引時間中には為替 がドル安/円高方向に振れ相場の重しとなったが、需給面での安心感などを背景に下値は 限られた。ただ内需関連やディフェンシブ銘柄の一角は堅調。TOPIX、JPX日経4 00 .JPXNK400 は4日続伸となった。
前日の米国市場ではナスダック指数がほぼ15年ぶりに5000ポイントを突破して 引けたほか、東京市場の寄り付き前にはドル/円 JPY=EBS が120円台前半と円安基調 で推移。こうした流れを好感し、日経平均は1万8900円台を回復して始まったものの 、高値警戒が広がり前場引け前には前日比で一時96円安まで売られた。
もっとも公的年金や海外勢などの日本株買いへの期待感は根強く、指数はやがて下げ 幅を縮小。ファーストリテイリング 9983.T が前日比で1.73%安となり、日経平均を 約32円押し下げる要因となったものの、「3月期末を控え実需の投資家も指数の動きよ り個別銘柄への関心が高くなっている」(国内証券)との指摘もあり、押し目買いの意欲 もみられた。セクター別では医薬品 .IPHAM.T 、食料品 .IFOOD.T の上げが目立った一方 で、証券 .ISECU.T 、鉄鋼 .ISTEL.T などが下落した。
市場からは、ECB(欧州中央銀行)の量的緩和などを背景に「世界的に株高基調と なっているが、日本は先行して上がった部分がある。 騰落レシオや25日移動平均線と の上方かい離率など、一時よりは強くないとはいえ、やや過熱気味の状況が続いており、 このあたりの部分も買いづらさにつながっている」(高木証券投資情報部長・勇崎聡氏) との声が出ている。
個別銘柄ではシャープ 6753.T が軟調。3日、主力行に資本支援の要請を検討して いることが明らかとなり、経営の先行きに対する懸念が広がった。半面、ピジョン<7956. T>が昨年来高値を更新。2日、2016年1月期の連結営業利益が前期比8.8%増の1 39億円、連結当期利益が同5.3%増の89億円になるとの見通しを発表し、業績拡大 予想を評価する買いが入った。
東証1部騰落数は、値上がり672銘柄に対し、値下がりが1058銘柄、変わらず が130銘柄だった。
(長田善行)