[上海 29日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)は、クロスボーダー(越境)取引に焦点を当てた中央銀行デジタル通貨試験が完了したと発表した。政府がデジタル人民元の国際化を目指す中国では複数の国有銀行が参加した。
発表文によると、4つの中銀通貨と実額取引が関与した最初の試験では、総額2200万ドル以上となる160件以上のクロスボーダー支払いと外国為替取引が行われた。
BISが開発した「複数中央銀行デジタル通貨(mCBDC)ブリッジ」テストは中国、香港、タイ、アラブ首長国連邦(UAE)が参加し、リアルタイムかつより安価で安全なクロスボーダー支払い・決済を実現するために計画されたという。
中国交通銀行は、他の中国4行と共に法人顧客向け支払い決済のためのmCBDCブリッジテストを完了したと発表。国営メディアは29日、中国工商銀行と中国農業銀行が参加商業銀行20行に含まれたと報じた。