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東京外為市場・正午=ドル120円前半、材料乏しく方向感出ず

発行済 2015-05-12 12:23
© Reuters. 東京外為市場・正午=ドル120円前半、材料乏しく方向感出ず

[東京 12日 ロイター] -                    ドル/円 JPY=   ユーロ/ドル EUR=   ユーロ/円 EURJPY=  正午現在   120.15/17 1.1160/64 134.10/14     午前9時現在 120.11/13 1.1144/48 133.86/90  NY午後5時 120.07/09 1.1154/56 133.93/97

正午のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べてややドル高/円安の 120円前半だった。目立った材料のない中で株価をにらんだもみ合い商状となったが、 朝方からの値幅は極めて狭く、方向感は出なかった。

日経平均株価が前日比小幅安で寄り付いた後、下げ幅を広げると、ドル/円はやや弱 含んで推移した。

「株価がさえない動きとなれば、120円を割り込む場面もあり得る」(国内金融機 関)との見方があった一方、119.80円付近からは投資家の買い意欲も観測されると して底堅さも意識されていた。上方向では、米雇用統計の前後につけた120.24円付 近で上値が押さえられやすいとの見方が聞かれた。

仲値公示にかけては、ドル/円は売りが優勢となってやや下押しされた。「120円 台では輸出企業からの戻り売りが出やすい」(邦銀)という。もっとも、朝方からの値動 きは120.06円─120.20円と極めて狭い範囲にとどまり、方向感は出なかった 。

<米金利の急上昇はドル/円を支えるか>    前日の米金融・債券市場では、米国債利回りが急上昇しドル/円を支援した。もっと も、足元の米金利上昇は欧州金利の上昇に追随した動きと見られており、IG証券のマー ケット・アナリスト、石川順一氏は「米経済のファンダメンタルズを反映したものではな く、いい意味での金利上昇ではない」と指摘している。 先行き、こうした金利の急上昇がリスク要因と捉えられて米株価が崩れるようなら、 リスク回避のドル買いとともに、円買いの動きも強まる展開が予想され、そうなればドル /円は「レンジの下限118.50円を目指す展開もあり得る」(石川氏)との指摘が出 ている。 ポイントになるのは、米小売売上高など明日以降発表される重要指標だ。これらが良 好な結果になるなら、米国の1─3月の景気低迷が悪天候や港湾ストといった特殊要因に 伴う一時的な現象と受け止められやすい。「景気回復期待から米株高が促され、それと伴 にいい意味での金利上昇となれば、ドル/円は支援されやすい」(石川氏)という。    <ユーロ底堅い、ギリシャ懸念くすぶる中で上昇余地の見方も>    ユーロ/ドルは前日の海外時間、ギリシャのユーロ圏離脱懸念が再燃したことで、弱 含んで推移した。ただ、一方でユーロは底堅さも意識されているようだ。 市場では、ギリシャ情勢についてある程度織り込まれてきた様子があるといい「資金 繰りに逼迫するなど、よほど緊迫した状況にならない限り、この水準からユーロを売り込 むのは難しい」(国内金融機関)との見方が聞かれる。 ユーロ/ドルは目先、1.10─1.14ドル程度のレンジで推移すると見る向きは 多い。投機筋のユーロショートはまだ積み上がっているとして「1.10をしっかり下抜 けるまで反発する可能性は残っており、下がったら買いという流れがある。1.10─1 .11ドルの水準では安易にショートできない」(別の国内金融機関)という。 ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は11日、ギリシャ問題を協議し、ギリシャ と債権団の話し合い進展を歓迎したものの、包括的な合意のためにはさらに努力が必要と の声明を発表した。一方、ギリシャ財務省当局者は12日が期限の約7億5000万ユー ロの国際通貨基金(IMF)融資を返済したと明らかにした。

(為替マーケットチーム)

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