[東京 14日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場終盤の水準からドル高/円安の139円半ばで推移している。日本時間14日早朝に米連邦準備理事会(FRB)ウォラー理事の発言が伝わり、タカ派的との見方からドルが買われた。
138円半ばで取引が始まったドルは、午前7時過ぎに139.92円まで上昇した。UBSがオーストラリアで開催した会合に出席したウォラー理事が、次回政策会合で利上げペースの減速を検討する可能性があるが、インフレ抑制に向けたFRBの取り組みが弱まったと受け止めるべきではないと述べたことが手がかり。
米国金利の上昇も支えとなった。10年債利回りは前週末終盤の3.81%台から気配値を切り上げてアジア市場で寄り付き、3.90%台へ切り返した。米国の中間選挙で、市場予想通り民主党が上院の過半数を維持したことが、ドルの買い戻しを誘ったとの声もあった。
ドルはその後、仲値を経て138円後半へ反落した。「米金利が上昇したものの、ドルは戻りが鈍い。投機筋のドル買いが入ってこなくなってきている」とあおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏は指摘する。
米利上げペースの鈍化観測に加えて、米企業決算などが弱い内容となれば米景気減速も連想されやすく、米金利が上がりづらくなり、ドル売り圧力がかかりやすい。
諸我氏は足元ではドルは138-139円近辺が下値サポートとして意識されやすいものの、「再び調整が入れば135円近辺が大きな下値サポートになる」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 139.57/59 1.0300/04 143.76/80
午前9時現在 139.60/62 1.0326/30 144.17/21
NY午後5時 138.79/82 1.0352/56 143.69/73