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サンワテクノス Research Memo(9):非日系企業との取引拡大による高採算案件獲得に期待

発行済 2015-06-10 09:24
更新済 2015-06-10 09:33
サンワテクノス Research Memo(9):非日系企業との取引拡大による高採算案件獲得に期待
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■新中期経営計画の考え方 (1)非日系企業との取引強化 サンワテクノス (TOKYO:8137)の海外事業が日系企業中心であるのは前述したとおりだ。
日系企業中心の取引だけでも同社が成長を持続することは可能であろうが、より高いレベルを目指すうえでは、非日系企業との取引を拡充していくことが必要だというのが弊社の見方だ。
非日系企業との取引拡大は、売上高拡大のみならず、利益面でも高採算の案件獲得のチャンスが高まりプラスに寄与すると期待しているためである。
しかし、同社は非日系企業との取引拡大が簡単に行かない要素を持っている。
理由は、国内事業において同社の成長を支えた「双方向取引」モデルが非日系企業との取引では阻害要因となる可能性があるためだ。
その論理は以下のとおりだ。
同社の商材の流れは「双方向取引」を基本にしているため、同社の売上高の70%超を占めている電子部門の商材は日本企業から仕入れている。
これをアジアを中心とした非日系企業に販売しようにも、価格・性能・品質が彼らにはオーバースペックとなり、商談に結び付かない。
非日系企業の需要に見合った価格・性能の商品を仕入れて販売するだけでは、同業他社の劣化コピーのような事業となって、特に利益面で貢献が期待しにくい状況が懸念される。
弊社は、同社が非日系企業取引を拡大するためには、国内事業で確立した双方向取引モデルを非日系企業との間で築きあげることが必要だと考えている。
すなわち、非日系企業に生産設備を納入し、そこで生産された電子部品等の製品を非日系企業に販売する、という流れである。
非日系企業に対する設備納入はまた、同社が注力するエンジニアリング事業の強化にも資すると弊社では考えている。
日系企業の生産設備構築では、どうしても最先端のラインになりがちで、それは同社にとって必ずしもうまみがある仕事にはならない。
一方、非日系企業向けの設備納入では、同社が十分に経験・ノウハウを蓄積したいわば「枯れた」製品・技術が対象となることも多く、同社の技術商社としての強みを存分に発揮できるためだ。
非日系企業相手に双方向取引モデルを創るには一定の時間がかかるのは間違いない。
しかし、国内での経験を活かして大幅な短縮が可能だと弊社では考えている。
パートナー選びを間違わなければ、ごく短期間で双方向取引のモデルケースを確立することは十分可能であると弊社ではみている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

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