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米国株高や円安進行を背景に8カ月半ぶりに29000円を回復【クロージング】

発行済 2023-05-01 16:12
更新済 2023-05-01 16:15
© Reuters.
*16:12JST 米国株高や円安進行を背景に8カ月半ぶりに29000円を回復【クロージング】 1日の日経平均は3営業日続伸。
266.74円高の29123.18円(出来高概算12億2000万株)と2022年8月17日以来約8カ月半ぶりに29000円を回復して取引を終えた。
前週末の米国株高や円安進行を映して、買い先行で始まった。
値がさハイテク株の一角が買われたほか、決算を手掛かりに好決算銘柄なども買われ、日経平均は前場半ばに29100円を突破した。
ただし、連休の谷間に加え、米連邦公開市場委員会(FOMC)などの重要イベントを前に積極的な売買は手控えられた。
とはいえ、日経平均は29000円を上回っての推移を継続し、狭いレンジながらも日中の高値圏で取引を終えた。


東証プライムの騰落銘柄は、値上がり銘柄が1300を超え、全体の7割超を占めた。
セクター別では、海運、金属製品、ガラス土石の3業種が下落する一方で、陸運、空運、機械、化学、精密機器、銀行などの上昇が目立っていた。
指数インパクトの大きいところでは、TDK (TYO:6762)、ダイキン (TYO:6367)、信越化 (TYO:4063)、アドバンテス (TYO:6857)、ソフトバンクG (TYO:9984)、ファナック (TYO:6954)が堅調だった半面、エムスリー (TYO:2413)、ソニーG (TYO:6758)、第一三共 (TYO:4568)が軟化した。


前週末の米国市場は、4月のミシガン大学の消費者態度指数が前月から改善するなど、良好な経済指標を受けて、景気の先行き懸念が和らぎ主要株価指数は上昇するなか、東京市場でもリスク選好ムードが広がった。
また、日銀の金融政策決定会合で現状の大規模金融緩和政策を継続したことから、為替市場では一時1ドル137円台目前まで円安が進んだため、輸出採算の改善期待から輸出株に値を上げる銘柄が目立った。
さらに、NEC (TYO:6701)やメルカリ (TYO:4385)、ポーラオルHD (TYO:4927)など、予想を上回る決算を発表した銘柄に資金流入が目立った。
株価の上昇が続くなかで投資家のリスク許容度が高まり、日経平均は再び3万円の大台回復に対する期待が出てきた。


日経平均は29000円台を回復した後も堅調な展開が継続。
連休の谷間で国内機関投資家の動きは鈍く、積極的な上値追いは限られている。
米国では、4月のISM製造業景況指数の発表が予定されており、米景気が減速していないという結果になれば、5月以降も利上げが続く可能性が出てくるだけに、慎重に見ている向きが多い。
また、FOMCを受けた米国市場の動きも気掛かりと考える投資家も多いため、決算を受けた銘柄選別の動きが一段と強まりそうだ。


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