Mariko Sakaguchi
[東京 13日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(145.43/46円)から小幅にドル高/円安の145円半ばで推移している。今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの見方から様子見姿勢が広がり、ドルは小動きとなっている。
ドルは朝方に一時145.20円付近まで小幅に下落。日銀短観が「総じて良い内容と受け止められ、日銀が金融政策の正常化に向けて進むとの思惑が強まった」(国内銀行ストラテジスト)という。
仲値にかけては国内輸入企業の買いでドルはじりじりと上昇。ただ、時間外取引の米長期金利が小幅に低下し、ドルの上値を抑える格好となった。
前日発表された11月の米消費者物価指数(CPI)については、ほぼ予想通りで、米FOMCの決定に影響を与えるものではないと受け止められ、ドル/円の方向感は出なかった。
今晩の米FOMCで公表される金利・経済予測(ドットチャート)に関心が集まる。市場が来年4回程度の米利下げが実施されるとの織り込みを進める中、「米利下げ回数について米FRBの見方と乖離した場合、短期的にドルは買い戻される可能性がある」(国内証券ディーラー)という。
パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言も注目材料。足元の株価が堅調に推移していることから、米FRB議長からハト派的な発言はでないとの見方がメインシナリオであるものの、「仮にハト派的な発言がでた場合は、景気に対して不安があることへの表れと受け止められ、米金利は低下し、ドル/円は下落する」と、あおぞら銀行のチーフマーケットストラテジスト、諸我晃氏はみる。
SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は、ドル/円は下方向に向いているとした上で、「日銀は金融正常化に向けて踏み出す方向を決めた」とみており、「積極的に円を売りにくい状況だ」と指摘する。
上田氏は、当面のドル/円のコアレンジは145-147円が中心になるとし、日銀によるコミュニケーションで政策修正期待が強まれば、141、142円まで下がる可能性があるとの見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 145.56/145.59 1.0788/1.0792 157.05/157.09
午前9時現在 145.28/145.31 1.0796/1.0800 156.88/156.92
NY午後5時 145.43/145.46 1.0793/1.0797 156.98/157.02