12日のNY原油市場でWTI先物2月限は一時30ドルを下回った。
13日の時間外取引では反発しているが、中国経済の先行きに対する不安感や世界経済の成長鈍化による需要減少の思惑は大きく後退していないようだ。
米連邦準備制度理事会(FRB)は2016年に4回利上げを実施するとの市場予測も原油先物の反発を抑制する一因となっているようだ。
日本経済全体にとって原油価格の低下はプラス材料になるとの見方は多い。
生産コストが軽減されることで収益増加が期待できる企業は少なくないとみられている。
一部の市場関係者は、原油先物は1バレル=20ドル以下になると予想しており、原油安は日本株に対する支援材料との声が聞かれている。
ただし、原油安に対する市場の過剰な期待が広がっていることは否めない。
何らかの要因で原油価格が急上昇した場合、世界の株式市場は著しく混乱し、金融市場全体のボラティリティーは急上昇するリスクもある。