本土旅行客の減少などを受け、香港の小売市場が低迷している。
米マスターカード傘下のマスターカードアドバイザーズが3日発表したリポートによると、香港小売業界の売上高は今年3月、前年同月比で18.5%の落ち込みを示した。
下げ幅は統計を開始した2014年1月以降で最大を記録している。
現地メディアが4日伝えた。
3月はアパレル製品や宝飾品といった分野で苦戦が続いたのに加え、これまで堅調だったヘルスケア・美容分野の売り上げもマイナス成長に転じた。
本土旅行客による消費が減少しているほか、香港域内住民の消費マインドも低迷しているため。
域内住民に関しては、不動産価格の先安懸念や景気の先行き不安から「消費控え」の傾向が強まっているという。
なお、香港を訪れた旅行客数は2015年に前年比で2.5%減少し、04年以降で初のマイナス成長に陥った。
今年1~2月は約13%減と、さらに下げが加速。
うち7割強を占める本土旅行客が18%減少している。
【亜州IR】