ドル/円
午後3時現在 76.82/85 1.4043/47 107.90/95
正午現在 76.78/80 1.4079/80 108.10/15
午前9時現在 76.93/98 1.4065/70 108.21/26
LDN15時現在 76.94/98 1.4106/11 108.54/61
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[東京 6日 ロイター] 午後3時のドル/円は、ロンドン市場午後3時時点に比べ
て10銭ほど安い76円後半。欧州の債務不安再燃で投資家がリスク回避姿勢を強め、ユ
ーロが下落した。ドルと円はともに買われ、76円後半でこう着した。
金融株主導で下落した欧州株式市場の地合いを引き継ぎ、この日は朝方からアジア株が
マイナス圏で推移。投資家のリスク許容度が低下すると売られるユーロはじり安で、午後
に日経平均が半年ぶりの安値まで下落すると下げ足を速めた。ユーロ/ドルは7週間ぶり
ユーロ/円は半年ぶりの安値をつけた。
週末にドイツの与党が州議会選挙で敗北したほか、ギリシャ支援やイタリアの財政再建
が迷走するなど、ユーロにはマイナス材料が続出。一段の下落を予想する向きが多い。オ
プション市場では1.4000ドルを下回る水準が行使価格のユーロ・プット(ユーロを
売る権利)を買う動きが見られるという。1カ月物リスクリバーサルのスプレッドは3.
5%近辺まで拡大しており、ユーロを売る権利の需要が高まっている。ユーロ/円はスポ
ット市場で108円を割り込み、「次の節目は106円」(クレディ・スイス証券外国為
替調査部長の深谷幸司氏)との声が聞かれた。
短期金融市場では一部欧州銀のドル調達コストが急上昇。欧州銀に対する上乗せ金利は
8月上旬の約30ベーシスポイントからおよそ3倍に拡大している。「きっかけは予想
を下回る米雇用統計を受けて米国株が下落したこと。(前日休場だった)米株市場がこの
日どう反応するかによって、欧州銀プレミアムの動向も左右されそうだ」(外銀)との声
が聞かれた。「一部欧州銀は株の先物を買い、LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)で
資金調達し、在庫をレポで貸出すというオペレーションをしていたが、ここにきて調達コ
ストが大幅に上昇したため、株を売る方向になっている」という。
ユーロ売りの裏返しで、ドルと円はともに買われた。そのためドル/円は値幅が出にく
く、76.78─76.96円で推移した。76円前半から半ばにかけて買い注文の厚み
が増しており、下値は底堅くなってきた。
この日は豪中銀が政策金利を4.75%のまま据え置いた。前週にブラジル中銀が予想
外の利下げに踏み切ったことから一部で警戒する向きもあり、軟調だった豪ドルは発表直
後に下げ幅を縮めた。
(ロイターニュース 久保 信博記者)