米仮想通貨取引所Coinbaseは18日、新たな取り扱い通貨としてAugur (REP)の上場を発表した。
上場発表から10分後には上場プロセスが完了。
すでに取引が開始されている。
Augerは売買のほか、送受信やウォレットでの取り扱いを行う。
なお、現時点での取り扱い基準では厳格な基準を設ける米NY州下での取り扱いはできない。
(NY州在住者への取引提供はできない)なお、上場発表による価格の影響(上場インパクト)は、発表から2時間で3%と小幅高を記録。
他の通貨が1%を下回る前日比同水準で推移していることを踏まえると多少価格に影響した。
しかし、2018年までのCoinbase上場インパクトなどを踏まえると、投資家から材料視されなくなってきている。
取引所上場による価格への影響で、高い高騰率を示してきた取引所として米Coinbaseは期待感も高い。
これまでビットコインキャッシュが上場したタイミングなどを含め前日比50%高を超える影響も確認されているなど、投資家の中で買い材料との共通認識も強く根付いていた。
しかし、2019年以降の上場発表では過去の状況ほど価格への影響が見られることがなくなってきた。
実際に上位銘柄の仮想通貨XRPやステラ(XLM)などが上場した際にはビットコインキャッシュほどの高騰は見られなかった。
まず、なぜ上場による価格への影響が出るのか?という点を解説すると、主に以下の2点が挙げられる。
• 出来高• 高い上場基準一つ目の出来高は、高い取引高で推移する取引所に上場することで流動性の向上が期待されるパターンで、Binanceへの上場がこれに当たる。
また高い上場基準は、日本のような厳しい規制下の元で新規上場することで不透明性のある仮想通貨に上場基準をパスしたという基準クリアの信頼感が生まれることへの期待。
また、取引所の銘柄を絞っていることで取引所主体の上場基準が高いパターンもある。
Coinbaseはこれら2点に該当する取引所であったことから、上場による複数の思惑や期待感が価格へ反映されてきた。
日本で言えばbitFlyerなどもこれに該当する。
しかし、Coinbaseの取り扱い通貨はすでに15を超えており、昨年末からERC20などを基準とした上場も行なってきた。
これは、米国だけでなく世界に取引所の展開を開始したCoinbaseの規制基準が変わったことなどがその背景にある(各国の規制方針で上場基準が広がったため)。
法律とセキュリティの手続きなどは厳しい基準を継続しているが、投資家の中では上場へのハードルは以前より下がっているとの認識が生まれつつある。
このようなCoinbaseが昨年から施行している上場方針の変更が、現時点で価格へ大きな影響が出ない大きな理由だと考える。
なお市場の状況も長い下落相場の中でアルトコインへの資金流入に警戒心が生まれていることから、根本的な地合いによる影響もあるだろう。
しかし価格にこそ大きな影響は出なかったものの、Coinbaseが通貨を取り扱うことの意味は依然大きいため、Augurの上場は長期的に見ればよい進展となったことは間違いない。
(記事提供:コインポスト)CoinPost(コインポスト)は、日本最大級の仮想通貨・ブロックチェーン総合情報メディアサイトです。
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