[ソウル 2日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)の緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン氏は1日、北朝鮮の新型コロナウイルス流行について「状況は改善せずにむしろ悪化が想定される」と述べた。ただ、北朝鮮の国営メディアが公表するデータ以外に独自で情報を入手できていないと明かした。
国営メディアはコロナ感染拡大が落ち着いたと報じている。朝鮮中央通信(KCNA)が2日に伝えた新規発熱者は9万6610人と、約2週間前に付けたピークの39万人強を大きく下回っている。
ライアン氏は未加工データや現地情報を入手するのは困難だとし、韓国や中国など近隣国と連携してより良い状況把握に努めていると説明。また、WHOはワクチンや物資の供給で複数回にわたり支援を申し出ていると語った。
KCNAによると、各行政単位で防疫対策が強化され、封鎖や医薬品の増産、消毒などが行われているという。農業のような主要な労働は続けられているとした。
また、国内製薬業界に関して国際標準化を含む「新たな高み」に押し上げる取り組みが進められる中、金徳訓首相が2カ所の製薬工場を視察したと報じた。