日経平均<.N225>
前場終値 8918.50 (-35.40)
寄り付き 8938.31
安値/高値 8905.52─8942.67
東証出来高(万株) 79297
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[東京 31日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は5日ぶりに反落。米
国株は小幅続伸したものの、東京市場では根強い円高が警戒されているほか、欧州系など
海外勢による日本株売りが需給面での重しとなっている。海運、建設、電気機器が下げる
一方で、医薬品などのディフェンシブ系や商社などはしっかり。
東証1部騰落数は、値上がり611銘柄に対し値下がり824銘柄、変わらずが198
銘柄だった。東証1部売買代金は4125億円と薄商い。
前日の米国株式市場は続伸。8月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でFRB
が景気下支えに向け大胆な措置を検討したことが明らかになったほか、8月のコンファレ
ンス・ボード(CB)消費者信頼感指数は約2年ぶりの低水準となり、一段の緩和措置へ
の期待が高まった。
一方で、東京市場で日経平均は小安く推移した。市場では「海外勢によるバスケット売
りなどに上値を抑えられている。戻り売りに押されやすい一方で、これまで売られ過ぎた
銘柄を見直す動きがある」(証券ジャパン・調査情報部長の大谷正之氏)との声が出てい
た。薄商いで方向感に乏しい中で「欧州系が売っている」(大手証券トレーダー)との指
摘もあった。
朝方発表の7月鉱工業生産は4カ月連続の上昇となったが、事前予測を下回ったほか、
生産予測指数は9月は2.4%低下が見込まれるなど、海外経済の減速の影響を示唆する
マクロ統計も相場の重しとなっている。
米国景気への不透明感も払しょくされておらず、「月末のドレッシング買い期待なども
あり下値は限定的だが、米国景気の動向を占う上で2日発表の8月米雇用統計を見極める
までは積極的に買いにくい」(三田証券株式営業部長の倉持宏朗氏)という。
個別銘柄では、レナウン<3606.T>が東証1部の値上がり率トップ。31日付の日本経済
新聞が伊藤忠<8001.T>がレナウン筆頭株主の中国企業に30%出資と報じたことが材料視
された。
KDDI<9433.T>、ソフトバンク<9984.T>、TDK<6762.T>、ファナック<6954.T>など
が指数を押し下げた。一方で、ファーストリテイリング<9983.T>、ホンダ<7267.T>は買わ
れた。
(ロイターニュース 寺脇麻理)
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