[バンコク 18日 ロイター] - タイ政府高官は18日、中国のシノバック・バイオテック(科興控股生物化学)製の新型コロナウイルスワクチンについて、現在保有する在庫が終了した後は使用を停止すると明らかにした。
同国は2月以来、シノバック製ワクチン3150万回分以上を前線の職務従事者や感染リスクが高い人、観光客受け入れの試験運用が始まったプーケット島の住民らに2回接種してきた。また、7月には1回目をシノバック製、2回目を英アストラゼネカ製という組み合わせで接種開始。この組み合わせを採用したのはタイが初めてで、当局者らは効果があるとしている。
政府高官は「シノバック製ワクチンは今週に全て配布されるとみている」と述べ、今後はアストラゼネカ製と米ファイザーと独ビオンテックとの組み合わせに切り替えると述べた。
来年には1億2000万回分のワクチンを調達予定で、すでに6000万回分のアストラゼネカ製を発注しているという。アストラゼネカ製は国内で生産している。また、新型の変異株に有効なワクチンのみを調達する方針を明らかにした。
タイのこれまでのワクチン接種率は36%、年内には70%到達を目指す。
これまでの累計感染者は約180万人、死者は1万8336人で、その98%以上が過去7カ月に発生している。