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フリービット Research Memo(1):19年4月期は7期連続増収と過去最高営業利益を予想、2Q進捗率は順調

発行済 2019-01-25 15:11
更新済 2019-01-25 15:21
© Reuters.  フリービット Research Memo(1):19年4月期は7期連続増収と過去最高営業利益を予想、2Q進捗率は順調
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■要約フリービット (T:3843)は、インターネット・サービス・プロバイダー(ISP)へのインフラ提供やMVNE(Mobile Virtual Network Enabler:仮想移動体通信サービス提供者)としてのMVNO※1への参入支援、バーチャルデータセンター(VDC)※2を中心とするクラウドインフラの提供、インターネット・サービスにおけるコンサルティング、ソリューションなど様々なサービスを、主に法人向けに提供する。

また、グループ会社を通じて、個人向けのISPやMVNOサービス、Webマーケティングサービス、集合住宅向けのインターネット関連サービスなどの事業を手掛ける。

※1 Mobile Virtual Network Operatorの略。

NTTドコモ (T:9437)、KDDI (T:9433)、ソフトバンク (T:9434)のような無線通信基盤を有する事業者から回線を借りて独自の通信事業を行う事業者。

※2 データセンターの機能を仮想的に構築し、インターネット上から利用できる仕組みまたはサービス。

2016年9月に連結子会社化した(株)EPARKヘルスケア(現(株)フリービットEPARKヘルスケア)を核にしてヘルステック事業セグメントをスタート、2017年3月には不動産テック領域進出の足掛かりとして不動産仲介業(株)フォーメンバーズを連結子会社化した。

2018年9月には語学教育の総合企業である(株)アルクを完全子会社化し、教育分野のIT化領域に挑む。

2016年に東証1部に昇格した。

1. 2019年4月期第2四半期の業績動向2019年4月期第2四半期連結業績は、売上高が前年同期比10.8%増の21,497百万円、営業利益が同139.6%増の1,013百万円、経常利益が734百万円(前年同期は3百万円の損失)、親会社株主に帰属する四半期純利益が9百万円(同806百万円の損失)となり、増収及び黒字転換となった。

売上高に関しては、マンションインターネット等が好調のブロードバンド事業(前年同期比27.2%増)、急成長するヘルステック事業(同164.6%増)が増収をけん引した。

アドテクノロジー事業も堅調に増収。

営業利益は前年同期比139.6%と大幅な増益となった。

セグメント別の利益では、ヘルステック事業の利益増(同420百万円増)、ブロードバンド事業のマンションインターネット粗利増(同400百万円増)、モバイル事業利益増(同388百万円増)の増益幅が大きかった。

アドテクノロジー事業の体制強化及び不動産テック分野への先行投資(合計で同615百万円増)も行っている。

2. 2019年4月期通期の業績見通し2019年4月期通期の連結業績は、売上高が前期比24.2%増の48,000百万円、営業利益が同48.5%増の2,750百万円、経常利益が同68.3%増の2,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が250百万円と、売上・利益ともに第1四半期の上方修正予想を据え置いた。

達成されれば7期連続の増収と過去最高の営業利益の見通しだ。

売上高に関しては、主力の2大事業セグメント(ブロードバンド事業、アドテクノロジー事業)の堅調に加え、ヘルステック事業(フリービットEPARKヘルスケア)の成長を予想する。

また、第3四半期からPL連結されるアルクの売上高が半期分上乗せされる。

売上高の第2四半期進捗率は44.8%(前期は50.2%)ではあるが、アルク分を除いて考える(期初予想の45,000百万円)と47.8%と十分達成可能な位置まできている。

営業利益に関しては、モバイル事業とヘルステック事業が黒字化し増益に寄与するという期初のシナリオが順調に進む。

営業利益の第2四半期進捗率は36.8%(前期は22.8%)ではあるが、同社が例年下期に利益が偏る傾向であることやアルク分の上乗せがあることを勘案すると順調な進捗と判断できる。

3. 中長期の成長戦略同社は2018年9月にアルクの全株式を取得し、完全子会社化した。

アルクの創業は1969年。

様々な語学教育コンテンツを開発し販売する、この分野のパイオニアである。

2018年1月期通期の業績は売上高6,272百万円、営業利益301百万円である。

グループ化したことにより、短期的には、フルスピード (T:2159)グループとのシナジー効果が有望である。

既にアルクが展開しているインターネット関連サービスを、インターネット広告などのアドテクノロジーで成長させる可能性がある。

中期的には、アルクの所有するコンテンツに最新IT技術を導入し、より高度な学習教材として再生し、マネタイズする可能性を探求する。

クラウド技術をベースとしサブスクリプション型(定期購読型)モデルの導入や学校教育のICT化への対応などに期待ができる。

不動産テック事業においては、不動産仲介業を行うフォーメンバーズを連結子会社化し、現在収益改善及び店舗網の拡大、IT活用の新サービス投入による優位性確立に取り組んでいる。

この分野における同社の大きな強みは、「イオンハウジング」のブランドを活用できることと、居室内のIoT化を進める技術や商品・サービスを多数持つことである。

2019年4月期中には既存店舗の単月黒字を見込んでおり、2022年4月期までには250店舗体制を目指す。

■Key Points・インターネットやモバイルのインフラ提供に強みを持つメガベンチャー。

“ヘルステック”立ち上げ成功、“不動産テック”、“エドテック(教育)”に先行投資・2019年4月期第2四半期は前年同期比大幅増益。

モバイル事業とヘルステック事業の収益改善が鮮明・2019年4月期通期は7期連続増収と過去最高営業利益を予想。

第2四半期進捗率は順調・アルク連結に伴い「エドテック事業」新設。

不動産テック事業で2022年4月期に250店舗を目指す(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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