23日の日経平均は下落。
132.23円安の21151.14円(出来高概算11億5000万株)で取引を終えた。
米中関係が泥沼化する中、ファーウェイ問題を背景にハイテクセクターに対する慎重な見方が高まっている。
ソフトバンクG (T:9984)、TDK (T:6762)、東エレク (T:8035)、ソニー (T:6758)、安川電 (T:6506)などが日経平均を下押す格好となり、日経平均は前場半ばには一時21072.72円と21100円を下回る局面もみられている。
後場は50円程度の狭いレンジ取引となり下げ渋る動きもみられていたが、こう着感が強まる中、終値ベースでは5営業日ぶりに21200円を下回って取引を終えている。
東証1部の騰落銘柄は値下がり数が1200を超えており、全体の過半数を占めている。
セクターでは鉱業、石油石炭、海運、建設、電気機器、金属製品、パルプ紙、非鉄金属が軟調。
一方で、水産農林、陸運、食料品、電力ガスなど内需系中心に底堅さがみられていた。
指数インパクトの大きいところでは、ハイテク中心に弱含む一方で、ファーストリテ (T:9983)、花王 (T:4452)、ユニファミマ (T:8028)、エーザイ (T:4523)がしっかりだった。
日経平均は5日線を下回ったが、一目均衡表では雲下限で踏ん張りをみせている。
米中関係の悪化から押し目買い意欲は高まりづらいところであるが、テクニカル的には踏ん張りどころである。
グローベックスのNYダウ先物は120ドル安程度で推移していることもあり、この範囲内で帰ってくることに期待したいところだろう。
一方で、明日は週末要因から短期的な商いにとどまりやすく、先物主導の短期的な売買に振らされやすい需給状況になりやすい。
再び21000円を下回るようだと、直近の安値を下回る調整局面が警戒されてくるため、より見送り姿勢が強まりやすいところである。
もっとも、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を予定していることから、それまでは大きな進展をみせてくることは考えづらい状況といった見方がコンセンサスである。
ポジションがロングに傾いているとは考えづらく、薄商いの中をインデックス売買によって振らされる格好であろう。
そのため、下落ほど投資家のセンチメントは悪化しないとも考えられよう。
冷静に押し目拾いのタイミングを待ちたい。