日経平均<.N225>
前場終値 8819.69 +150.83
寄り付き 8785.28
安値/高値 8774.16─8833.99
東証出来高(万株) 72954
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[東京 16日 ロイター] 前場の東京株式市場で、日経平均は続伸。日米欧の主要
中央銀行がドル資金供給での協調行動に踏み切り、前日の欧米株が上昇した流れのなかで
ほぼ全面高。主力株への買い戻しなどに伴い、このところ上値を抑えていた25日移動平
均線を上抜けた。欧州金融機関の資金調達懸念が後退するなかで、金融セクターが堅調。
機械、ハイテクもしっかり。対ユーロでの円高一服に伴い、欧州売上比率の高いキヤノン
<7751.T>も反発している。
東証1部騰落数は、値上がり1249銘柄に対し値下がり230銘柄、変わらずが
158銘柄だった。東証1部売買代金は4591億円。
海外市場では直近で下げがきつかったBNPパリバ
目立っており、国内でも不安感が後退。「海外の金融株高を受けて金融セクターが上昇
しているほか、ユーロ安/円高が一服し、欧州関連株に買いが目立つ」(マネックス証
券・シニアマーケットアナリストの金山敏之氏)との声が出ていた。
機械、ハイテク、銀行が買われ「海外勢のバスケット取引がほぼ売り買い均衡となる中、
売り込まれた金融株などに買い戻しが先行している。きょうの欧州連合(EU)財務相非
公式理事会に続き、来週以降もイベントが多く何らかの協調政策が出るのではとの期待感
が出てきた」(大手証券エクイティ部)として、週初に高まっていた警戒感は和らいでき
ている。
ただ、先行きについては慎重な見方も少なくない。「欧州での進展に伴い買い戻しが入
ったが、あくまでもボックス圏での戻りとみている。一連の米経済指標をみる限り、マク
ロ面ではやや期待外れとなっている」(大和住銀投信投資顧問・投資戦略部長の門司総一
郎氏)との指摘があった。
東京市場の3連休を前に買い一巡後は戻り売りなどが出やすいとの見方もあり、目先は
25日移動平均線の攻防となる可能性もある。
個別株では配当予想の上方修正を好感し、コロナ<5909.T>が年初来高値を更新。ファナ
ック<6954.T>、キヤノン、京セラ<6971.T>、オリンパス<7733.T>などが指数を押し上げた。
(ロイターニュース 寺脇麻理)
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