日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU1:>
終値 9648.98 (+70.67) 終値 9650 (+60)
寄り付き 9668.01 寄り付き 9670
安値/高値 9632.54─9703.41 安値/高値 9630─9710
出来高(万株) 170199 出来高(単位) 36553
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[東京 28日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は反発した。27日の米株高を
引き継ぎ序盤から海外勢を中心とした買いが先行。円高一服を背景に輸出株が買われたほ
か、金融株も堅調に推移した。海外勢による主力株買いやTOPIX先物買いなども観測
され、日経平均は一時9700円台を回復。ただ、ギリシャ緊縮財政策の通過待ちとの慎
重姿勢も強まり、引けにかけては主力株の売りもみられた。
東証1部騰落数は値上がり1020銘柄に対し値下がり501銘柄、変わらずが142
銘柄。東証1部の売買代金は1兆0609億円。
27日の米国株式相場は反発。バーゼル銀行監督委員会の首脳グループが合意したシス
テム上重要な銀行に対する自己資本の上乗せ基準が予想ほど厳しい内容にならなかったこ
とや、ギリシャの財政緊縮計画をめぐる楽観的な見方などが支援材料となり、銀行株主導
で上昇した。東京市場では米株高を背景に序盤は海外勢を中心とした買いが先行した。
外資系証券トレーダーによると、アジア勢や欧州勢など外国人投資家による主力株への
資金流入や、TOPIX先物買いなどが観測された。外為市場での円高一服を受け自動車
やハイテクなど輸出関連株が堅調だったほか、金融株など主力銘柄中心に物色された。日
経平均は6月1日以来約4週間ぶりに9700円台を一時回復。ただ、ギリシャの緊縮財
政計画の議会採決を控えているうえ、米景気減速に対する警戒感などが意識され、上値買
いは失速した。
後場に入っても短期筋による個別物色が続いた。大手証券の株式トレーダーは、足元は
レンジ内で特に買い手掛かりが乏しいとしながらも「欧米の株価次第では1万円回復も視
野に入ってくる」との見方を示す。ただ、引けにかけては「売買高が膨らまず9700円
に接近すると戻り売りをこなし切れない。上値が重いとの見方から小口の先物売りが出て
上げ幅を縮小させている」(準大手証券トレーダー)との声が聞かれた。
市場ではこのところの薄商いを懸念する声もある。邦銀系の株式トレーダーは「よくみ
かける短期筋も動いていない」と観測する。
個別株ではトヨタ自動車<7203.T>が後場にやや売られ、マイナス圏となる局面もあっ
た。ムーディーズ・ジャパンが同社の無担保長期債務格付けAa2をAa3に引き下げ、
さらに格下げ方向での見直しを継続すると発表したことが嫌気された。一方、日産自動車
<7201.T>は買い先行で、今年3月初旬以来の水準を回復。27日に発表した2016年度
を最終年度とする6カ年の中期経営計画「日産パワー88」が評価された。ただ、引けに
かけては利益確定売りもみられ、マイナス圏で取引を終えた。
(ロイターニュース 吉池 威)