日経平均<.N225> 日経平均先物12月限<0#2JNI:>
前場終値 9514.71 (‐68.80) 前場終値 9510 (‐60)
寄り付き 9551.21 寄り付き 9550
安値/高値 9479.79─9553.37 安値/高値 9480─9560
出来高(万株) 80979 出来高(単位) 22847
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[東京 15日 ロイター] 前場の東京株式市場で日経平均は反落した。米株の下落
や円高進行を受け売り先行。前日みられた海外勢の先物買いの動きがみられず、円高を意
識した売りが優勢となったが9500円は維持した。介入期待で下げ渋ったという。市場
では、世界的にリスクマネーが動きやすい状況のなか出遅れ感の強い日本株が意識されて
いるとの声も聞かれる。
前場の東証1部騰落数は、値上がり322銘柄に対し値下がり1200銘柄、変わらず
が131銘柄だった。東証1部売買代金は5466億円。
14日の米株式市場は小反落。住宅の差し押さえをめぐる問題が拡大していることで、
過去5週間にわたり続いてきた上昇相場が損なわれるのではないかとの懸念が浮上し、銀
行株を中心に売りが出た。一方、外為市場では前日海外市場でドル/円が80.88円に
下落、史上最安値まで1円弱に迫ったが、いずれもきょうの日本株への影響は小さいとみ
られていた。
日経平均は小安く寄り付いた後、一時9500円を割り込んだ。円高は一服しているも
のの、輸出関連株を中心に動きは鈍かった。週末であることも見送り気分を強くしたとい
う。岡地証券・投資情報室長の森裕恭氏は「要所で買い戻しが入るものの、その一方、4
─5月に信用買い残が増加した経緯があるため、その高値期日到来に伴う処分売りが出て
おり、これも圧迫要因になっている」と述べた。
その後は9500円前半でもみあった。軟調な金融株が上値を圧迫。全米50州の司法
当局は住宅差し押さえ手続きの不正処理をめぐりモーゲージ業界の調査に乗り出しており、
前日の米国市場で銀行株が下落した影響で、東京市場でも金融株に売りがみられた。保険、
銀行、証券の3セクターが下落率上位を占めた。
前日の取引で円高が進んでいたにもかかわらず日経平均が200円程度上昇したことに
ついて、大手証券の株式トレーダーは、海外勢による先物買いがあったっとしたうえで、
きょうは前日のような動きがみられないため軟調地合いになっていると指摘。そのうえで
ドル/円が引き続き安値圏で、当局による介入期待から下げ渋ったとの見方を示す。別の
トレーダーは、世界的にリスクマネーが動きやすい状況のなか、出遅れ感の強い日本株が
意識されているとみている。
個別銘柄では川崎汽船<9107.T>の買いが続いた。同社の2010年4―9月期の連結経
常損益は、従来予想より40億円程度多い400億円前後の黒字(前年同期は498億円
の赤字)だったようだとの日経新聞報道が材料視された。主力のコンテナ船事業で運賃と
荷動きが想定より強含みで推移したことが要因という。これを受け、序盤は日本郵船
<9101.T>や商船三井<9104.T>にも買いが入ったが、引けにかけて売られた。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)