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前場に注目すべき3つのポイント~もち合いレンジの下限レベルでの攻防

発行済 2016-09-30 08:26
更新済 2016-09-30 08:33
前場に注目すべき3つのポイント~もち合いレンジの下限レベルでの攻防

30日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。


■株式見通し:もち合いレンジの下限レベルでの攻防
■外資系証券の注文動向:差し引き830万株の売り越し
■前場の注目材料:政府のAI予算、16年度当初予算比で9倍




■もち合いレンジの下限レベルでの攻防


30日の日本株は売り先行後、こう着感の強い相場展開になろう。
29日の米国市場は、ドイツ銀行の経営不安が金融システムに与える影響への警戒感から、売り優勢の展開となった。
この流れからシカゴ日経225先物清算値は大阪比195円安の16525円となり、これにさや寄せする格好から、日本株市場も売りが先行することになりそうだ。


ただ、ドイツ銀行に対する経営不安については既に警戒されている要因であるため、ショック安につながることはなさそうである。
とはいえ、週末・中間期末要因から積極的な参加者が限られるなかでは、小さなエネルギーでも大きく振れやすくなるだろう。
売り一巡後は直近のもち合いレンジの下限レベルでの攻防になりそうだ。
その他、日銀のETF買入れや期末のドレッシング買い辺りへの思惑からも、下げ渋りをみせてくることが期待される。


主力処への物色が限られるなか、個別対応になろうが、このところはM&Aの動きが活発化していることもあり、短期筋の資金が向かいやすいだろう。
また、衆院予算委員会で2016年度第2次補正予算案の実質審議が始まることから、政策関連なども注目されよう。
政府が成長戦略の柱と位置づける人工知能(AI)研究について、16年度当初予算比で9倍になる924億円を計上したことがわかったと伝えられており、AIやフィンテックなどにも注目。



(株式部長・アナリスト 村瀬智一)



■外資系証券の注文動向:差し引き830万株の売り越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り1720万株、買い890万株、差し引き830万株の売り越しとの観測。
なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。



9月23日(金):10万株の買い越し
9月26日(月):820万株の売り越し
9月27日(火):740万株の売り越し
9月28日(水):110万株の買い越し
9月29日(木):150万株の売り越し


■前場の注目材料

・NYダウは下落(18143.45、-195.79)
・NY原油は上昇(47.83、+0.78)
・海外勢の日本株離れ加速
・米クアルコム、NXPセミコンダクターズ買収を協議
・厚労省、子育て支援拡充
・豊洲地下水から基準超すベンゼン検出
・政府のAI予算、16年度当初予算比で9倍
・パリ国際自動車ショー開幕
・8月国内パソコン出荷数7.5%増


☆前場のイベントスケジュール



・09:30 豪・8月民間部門信用(前月比予想:+0.5%、7月:+0.4%)
・10:45 中・9月財新製造業PMI(予想:50.1、8月:50.0)


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