ドル／円
正午現在 ８４．４２／４７ １．２６６０／６２ １０６．９０／９５
午前９時現在 ８４．１７／２０ １．２６３３／３６ １０６．３３／４０
ＮＹ17時現在 ８４．０４／０９ １．２６３１／３３ １０５．９６／９８
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［東京 ２５日 ロイター］ 正午のドル／円は、ニューヨーク市場の午後５時時点か
ら小幅上昇し８４円前半で推移している。海外市場では予想を下回った７月米中古住宅販
売を受けてドルは８３．５８円まで急落、１５年ぶり安値を更新したが、その後は緩やか
に買い戻され、東京時間に入ると８４円半ばまで値を戻した。一方で、これまでの円高・
株安の進行で日銀の追加緩和など政策対応への期待が再び強まっており、動向に注目が
集まっている。
２４日の野田財務相緊急会見では、介入について「コメントしない」と従来の発言から
踏み込まず、当局の対応が鈍いと受け止められたことで「投機筋の売り仕掛けを誘った」
（国内金融機関）。さらに、７月米中古住宅販売を受けてダウ工業株３０種<.DJI>が１万
ドルを割り込み、米１０年債
動きが出て、ドル／円は８３．５８円まで急落した。
一方で、前日からの日経平均<.N225>９０００円割れも含め、日本株安・円高の進行で
市場には再び日本の政策期待が広がっている。「きょうにも日銀の追加緩和があるかもし
れない」（国内銀行）との見方からその後は緩やかにドルが買い戻され、東京時間に入る
と８４円半ばまで値を戻した。
しかし、政策に対して市場は半身の姿勢だ。「政策発動が当面ないとわかればドル／円
の支えがなくなる。ボラティリティが上がってきていることもあり、売りが加速すれば値
幅が出そうだ」（国内銀行）との声が聞かれ、下値不安は根強い。
また、株価動向も焦点。米国株は本国市場で下落したあと、グローベックス市場での米
国株先物はしっかりで推移している。一方で、上海総合指数<.SSEC>や韓国の総合株価指
数<.KS11>など、円高に圧迫される日経平均<.N225>以外にもアジア株に軟調な動きがみら
れる。市場では「世界の株安連鎖が続くようだとクロス円が再び売られかねず、ドル／円
への圧迫が懸念される」（邦銀）との声が聞かれる。
＜新型オペ拡充でも上値には限度との見方広がる＞
市場では、日銀の追加緩和に対する期待が再び広がっているが、予想されている新型オ
ペ規模の１０兆円拡大や期間の６カ月への延長などはすでにかなり織り込んでいるためド
ル／円の押し上げ効果は限定的との声が多い。「上値は８５円程度まで」（国内銀行）、
「８６円前半が限度か」（国内金融機関）などの声が出ている。
「（円高の進行で）輸出企業が外貨を売れずに苦しんでいる。ショートカバーが入って
も、戻りは実需への売り場提供になり、上値を押さえられそうだ」（国内銀行）という。
政策発動にじれて催促相場になっているため、当局に対する市場のハードルは徐々に切
り上がっている。参加者の視線は新型オペ拡充の先の「日銀券ルールを変更したうえでの
新たな国債買い入れやリスク資産の買い入れ」（住友信託銀行マーケット・ストラテジス
ト、瀬良礼子氏）へと伸びている。
（ロイター日本語ニュース 松平陽子）
※（ ロイターメッセージング：yoko.matsudaira.reuters.com@reuters.net
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