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東京外為市場・正午=ドル78円前半、G7協調アピールで米債格下げ乗り切る

発行済 2011-08-08 12:52

       ドル/円   ユーロ/ドル  ユーロ/円

正午現在   78.09/12  1.4322/27  111.87/91

午前9時現在 78.21/26  1.4309/13  111.93/98

NY17時現在 78.37/43  1.4280/84 112.17/22

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 [東京 8日 ロイター] 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時に比べて下

落し、78円前半で推移している。米債格下げを受けてドルは未明に77円後半まで下落

したものの、主要7カ国財務相・中央銀行総裁による電話会談で国際協調体制を確認した

ことで持ち直した。しかし、株価下落や欧州ソブリン問題によるリスク回避地合いや、9

日の米連邦公開市場委員会(FOMC)をにらんだ米金融緩和懸念などからドル/円の上

値は限られた。

 <米債格下げによるドル売りリスク、G7協調アピールで乗り切る>

 きょうの市場の注目点は、米債格下げを受けたドルの動向。スタンダード&プアース

(S&P)の格下げ発表が米国時間の夜だったことから、格下げ後最初の本格的な取引と

なるアジア市場のオープニングが最初の山場になった。米債が「AAA」から転落するの

は史上初で、何が起きるかわからないという不安感が広がっており、未明にドル/円は

77.60円まで売られる場面があった。

 ユーロ/ドルでも、ドルが一時1.4432ドルまで売り込まれた。米債格下げによる

ドル売りのほか、欧州中央銀行(ECB)が7日に債券買い入れプログラムを「積極的に

実行する」と声明を出したことでユーロ買いも加わった。

 これに対して、早朝に7カ国(G7)の財務相・中央銀行総裁が電話会議を開き、野田

財務相が午前8時25分から記者会見した。前後してG7声明も発表され「G7は必要に

応じて協調行動とることにコミットした」と協調体制をアピールした。

 市場では「国際協調を打ち出したことでドルを売りにくくなった。77円台ではドル売

りから入りたくない」(信託)、「協調行動が協調介入を意味している可能性もないとは

いえない」(クレディ・スイス証券チーフ通貨ストラテジスト、深谷幸司氏)との声が聞

かれ、ドル/円は一時78.48円まで値を戻した。「米債格下げによるドル売りリスク

は、G7声明による協調アピールという、いわば口先介入で無難に乗り切った」(大手銀

行)との声が出ている。

 値動きが落ち着いていたこともあって、介入警戒感は広がっているもののすぐに実施さ

れるという切迫感はない。「介入があるとしても、過度に値動きが荒くなった場合に備え

た、予防的なセーフティネットという位置づけだろう」(信託)との声が出ている。

 市場には、介入をにらんで様子見ムードが広がっており、オーダーも少ないという。前

週の単独介入時にドルを売って一息ついたとみられる輸出勢だけでなく、輸入企業にも目

立った動きはない。また、短期筋にとっても仕掛けにくい地合いだとの声が聞かれた。

 <株安が米金融政策に緩和圧力、欧州ソブリン問題はリスク回避に>

 しかし、ドル/円の上値は重く、買い一巡後は伸び悩んで78円前半でもみあった。米

債格下げで為替には大きな波乱はなかったが、アジア株が全般に軟調だったほかグローベ

ックス市場の米国株先物も大幅安で、株価動向が新たな注目点になっている。「米債格下

げがリスクマインドを悪化させたことで、リスクアセットが不安定になった」(クレディ

・スイス証券、深谷氏)ためだ。このため、クロス円も含めたリスク回避の円買いが懸念

されている。

 また、株価急落が米金融政策に緩和圧力をかければドル売りを誘発する。「株価が急落

するようだと、明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和第3弾(QE3)と

かQE2.5とかいう話が出てきかねない」(大手銀行)と懸念する声が出ている。

 さらに、欧州ソブリン問題もリスク回避につながる。「きょうのところはECBによる

イタリア債などの買い入れ期待が支援するだろう」(大和証券債券部部長、亀岡裕次氏)

とみられているが、これは本質的な解決策ではない。「ECBの買い入れで、逆に問題の

先送りになる可能性もある」(大手銀行)との声が出ている。

 (ロイターニュース 松平陽子)

※( ロイターメッセージング:yoko.matsudaira.reuters.com@reuters.net 

E-mail:yoko.matsudaira@thomsonreuters.com; 03-6441-1795)

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