(香港市場のリポートを追加します。) ［上海 ９日 ロイター］ - 上海総合指数 .SSEC 前営業日比 売買代金概算 大引け 5113.5337 18.3472安 11491.4億元（上海Ａ株） 高値 5147.4537 安値 5042.9627 前場終値 5068.5659 63.3150安 6940.2億元（上海Ａ株） 寄り付き 5145.9781 14.0972高 前営業日終値 5131.8809 108.7854高 1兆3071.8億元（上海Ａ株）
ハンセン指数 .HSI 大引け 26989.52 326.76安 1669.0億香港ドル 高値 27322.14 安値 26971.57 前場終値 27038.27 278.01安 923.7億香港ドル 寄り付き 27295.88 20.40安 前営業日終値 27316.28 56.12高 1510.9億香港ドル
９日の中国株式市場は反落して取引を終えた。指数大手ＭＳＣＩによる人民元建てＡ 株の同社の新興国市場指数への組み入れ決定を数時間後に控えている上、本日発表された ５月のインフレ統計で経済が今なお苦境にあることが示されたことで、一部の投資家から 優良株の利食い売りが出た。
上海総合指数 .SSEC は１８.３４７２ポイント（０．３６％）安の５１１３.５３３ ７。 大型株中心で深セン上場銘柄を含む滬深３００指数 .CSI300 は３６．２９０ポイン ト（０．６８％）安の５３１７.４６１。 。 ＭＳＣＩによる組み入れが採用されれば、徐々にではあるものの４０００億ドルの資 金が中国株に流入するとの期待から前日は７年ぶり高値を更新したが、楽観的見方はすぐ に打ち消された。５月のＣＰＩの伸びは鈍化し、ＰＰＩは３８カ月連続の低下となった。
冴えない経済指標を受けて追加金融緩和観測が高まったが、アナリストらによれば、 過熱した市場の割高感や過度のレバレッジに対して、当局が再度抑制策に動くかどうかに 投資家は注目しているという。 ８日夜には、国泰君安証券が２１銘柄の信用取引を制限したと発表した。
金融株 .CSI300BI の大半は最近の上昇から反落。中国銀行（ＢＯＣ） 601988.SS や 交通銀行 601328.SS は依然として堅調。政府の国有銀行改革により民間投資家が経営分 野でより大きな役割を果たすようになるとの期待が支援材料となっている。 光明乳業 600597.SS は１０％のストップ高。親会社の光明食品からイスラエルの食 品会社トヌバの経営権を取得するため９０億元の資金調達計画を発表した。
香港株式市場は急反落して取引を終えた。ハンセン指数は１％超下落し、終値ベース で２カ月ぶり安値となった。政治的不透明感や、今年後半とみられる米連邦準備理事会（ ＦＲＢ）の利上げの影響への懸念から、投資家のリスク選好意欲は削がれた。 ハンセン指数 .HSI の終値は３２６．７６ポイント（１．２０％）安の２万６９８９ ．５２。終値で４月９日以来の安値水準となった。 ハンセン中国企業株指数（Ｈ株指数） .HSCE は２５２．０２ポイント（１．７９％ ）安の１万３８６１．９６。
アナリストらの間では、ＭＳＣＩによるＡ株の指数組み入れの可能性を今日の下げ要 因とみる向きもある。採用が決定されれば、世界の投資家は中国へのエクスポージャーを 増やす一方で、香港株の投資配分を減らす可能性がある。 招商証券のストラテジストChen Zhizhong氏は「ＭＳＣＩの動きによっては香港株が マイナスの影響を受ける可能性もある。海外投資家の香港株に対する関心は、今年後半と みられている米利上げ観測によって薄れ、本土の投資家は政治的な不透明感から様子見姿 勢をとっている」とも述べた。 ２０１７年から香港の行政長官の選挙を「普通選挙化」する計画について、６月中旬 に議会での採決が予定されている。
幅広いセクターで売られた。中東呼吸器症候群（ＭＥＲＳ）の感染拡大への懸念が深 まった消費者サービス関連株 .HSCIS が下げを主導。 中国の不動産開発会社で香港上場の高銀地産 0283.HK は９．７％安。香港証券当局 が８日、少数の株主が大多数の株式を保有していることを理由に同銘柄の取引には「細心 の注意」が必要と警告したことを嫌気した。 その系列の高銀金融 0530.HK も３．４％安だった。