日経平均<.N225> 日経平均先物3月限<0#2JNI:>
終値 10434.38 -155.12 終値 10440 -160
寄り付き 10544.13 寄り付き 10540
安値/高値 10410.1─10549.17 安値/高値 10400─10550
出来高(万株) 194731 出来高(単位) 45083
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[東京 10日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は3日ぶりに反落した。前日の
米株市場が小幅安になったことを受け、東京市場も先物主導で売りが先行した。11日の
先物・オプションSQ(特別清算指数)算出を前に動きづらいなか、小口の処分売りが観
測されたほか、先物売りに伴う裁定解消売りに押され、軟調推移が続いた。外部要因に対
する警戒心が強く、GLOBEX(シカゴの24時間先物取引システム)での米株先物安
や米原油先物
東証1部騰落数は値上がり158銘柄に対し値下がり1436銘柄、変わらずが82銘
柄。東証1部の売買代金は1兆3717億円。
東京市場は終日、軟調な展開となった。前日の米国株が小幅安だったことを受け、朝方
から先物売りが先行した。現物市場では機関投資家を中心とした国内勢による持ち合い解
消売りに押されたほか、「中東情勢やあすの先物・オプションSQ算出をにらんで海外勢
の買いが細るなか、小口の処分売りで下げている」(準大手証券トレーダー)との指摘が
あった。市場では「建玉の多い1万0500円プットの権利行使価格を下回ったことで、
デルタヘッジの先物大口売りが出て、裁定解消売りを誘発した」(大手証券)との声も出
ていた。
引き続き、外部要因に対する警戒心は強い。中東・北アフリカの政情不安や新興国の断
続的な金融引き締め、欧州の財政不安など不透明要因が多い中で、GLOBEXで米株先
物が軟調に推移したほか、米原油先物が時間外取引で堅調に推移していることなどが重し
となった。日興コーディアル証券・国際市場分析部部長の小林久恒氏は「中東情勢や原油
動向など、外部要因に日々左右される展開。上がれば利食い売り、下がれば押し目買いと
いうように方向感に欠ける」と述べた。
東証1部の値下がり銘柄数は85%に達し、東証業種別指数も全33業種が下落するな
ど全面安となった。日経平均は10年11月以降の中期上昇トレンドで一度も接近してい
なかった75日移動平均線(1万0408円69銭=10日時点)水準まで値を下げる場
面があり、「同移動平均線を目先割り込むようだと調整色が一気に強まる可能性がある」
(立花証券・執行役員の平野憲一氏)と警戒する声が聞かれた。
一方、きょうの下落は11日の先物・オプションSQ算出に絡んだ短期的な動きとの指
摘もある。マネックス証券チーフ・ストラテジストの広木隆氏は「東京市場で手掛かり材
料に乏しく模様眺めとなる中、あすに先物・オプションSQ(特別清算指数)算出を控え
先物売りに押された」としたうえで、「あくまで短期的な動きに過ぎない。懸念されてい
る原油高は、サウジアラビアの国営石油・石化の首脳陣が安定供給を強調するなど歯止め
をかける方向に動いており、株式市場は徐々に原油離れが進むとみている。SQ通過後に
は再び好調な企業業績などを評価した動きになるのではないか」との見方を示した。
個別銘柄では大阪証券取引所<8697.OS>が大幅高。東京証券取引所[TSE.UL]と、経営統
合に向けて月内にも協議に入るとの見通しが材料視された。ただ、大手証券の株式トレー
ダーは「今後多くの企業が上場するような魅力作りが課題になってくる」としながらも
「仮に統合しても、日本の株式市場の地盤沈下は避けられない。統合に向けた取り組みが
遅すぎたので、(統合しても効果は)あまり期待できない」と指摘した。