日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNIU0>
終値 10067.15 (+179.26) 終値 10090 (+250)
寄り付き 10043.10 寄り付き 10040
安値/高値 10033.24─10109.86 安値/高値 10030─10110
出来高(万株) 172807 出来高(単位) 51792
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[東京 16日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は5日続伸。欧米株高を受けて
、
5月20日以来となる1万円を回復して寄り付いた。午後は先物で海外投資家とみられる
大口の買いが観測されたことなどから、前営業日比で200円を超す上昇幅となった。国
内年金の買いも観測されたという。一部の値がさ株の上昇が指数をけん引した部分も大き
いとみられており、市場では「1万円を回復しても個人投資家の動きは鈍く、売買代金が
膨らまない」(国内証券)と慎重な声も出ている。
東証1部騰落数は値上がり1345銘柄に対して値下がり209銘柄、変わらずが
116銘柄。東証1部の売買代金は1兆2482億円だった。
市場関係者の間では、5月20日に1万円を割れて以降にできた「W型」のチャートで
ダブルボトムを形成し、株価底入れサインが出たとの見方が少なくない。15日には、3
1営業日ぶりに25日移動平均線をクリアしており、市場では5日線と25日線のゴール
デンクロスが視野に入り、買いのサインが出たとみる短期筋の買い戻しが加速しやすい局
面とみられている。一方、「4月以降に先物を大量に売っていた海外勢が本格的な買いに
転じるかどうかはもう少し見極めが必要」(準大手証券)との声もきかれた。
大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所投資戦略部・部長の高橋和宏氏は、日
経平均が1万円の大台に乗せ、方向感が変わるとの意識が市場で強まってきたと述べる一
方、「けん引役の米株は依然、半値戻しのボックス圏での動きとなっている。まず米株が
このレンジを上抜けるかがカギとなるが、それには経済指標など定量的な材料が必要では
ないか」という。高橋氏は「きょうの日経平均はマドを開けて上昇した。1万円から先の
上値を試して株価が伸び切れなかった場合、アイランド・リバーサル出現となり、再びマ
ドを開けて調整入りすることになるのか見極めたい」としている。
日銀は16日の午後、6月の金融経済月報を公表し、先行きの生産について増加ペース
が次第に緩やかになるが増加基調を続けると予想した。一方、トリプルB格の社債の利回
りが上昇していることなどから、CP・社債市場について「低格付け社債の発行環境にも
改善の動きがみられている」との文言を削除した。月報を受けての株式市場の反応は限定
的だった。市場では「景気回復はすでに織り込まれており、足元での材料にはならない」
(明和証券シニア・マーケットアナリストの矢野正義氏)との声があがった。
業種別ではほぼ全面高のなか、鉄鋼やその他金融、精密機器の上昇が目立った。石油・
石炭はさえない。
個別銘柄ではJFEホールディングス<5411.T>が堅調。傘下のJFEスチールが16日、
休止中の西日本製鉄所(福山地区)第3高炉について、2011年1月から改修工事に入
ると発表し、材料視された。プロミス<8574.T>が上げ幅を拡大した。同社の久保健社長が
16日、ロイターとのインタビューで、今期に返済予定の借入金4600億円は十分に手
当てできていると述べたことなどが材料となった。
コーセル<6905.T>が後場一段高。16日前引け後に発表した2011年5月期の連結業
績見通しで、売上高が前期比42.8%増の239億6000万円、連結営業利益が同9
8.1%増の59億8000万円と大幅増収増益を予想していることが好感された。
ファーストリテイリング<9983.T>などの値がさ株の上昇が目立った。
(ロイター日本語ニュース 石渡 亜紀子記者)